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「石巻のカキを食べようの会」で1100人前完売 船橋からできる支援を

石巻のカキを食べようの会でカキを食べる来店客

石巻のカキを食べようの会でカキを食べる来店客

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 船橋市内の飲食店10店舗が東日本大震災5年目に当たる3月11日、石巻のカキを共通で仕入れ客にチャリティーで振る舞った。

発起人の伏見さんと有志のメンバー

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 同企画の発起人は、焼き鳥居酒屋「伏見屋」(船橋市二和東6、TEL047-447-1355)オーナーの伏見太郎さん。伏見さんは、震災直後には炊き出しなどで東北地方を訪れていたが、震災から3年目の2014年3月11日に「あんなに大変だった震災から3年がたったら、僕たちはすっかり元通り。震災のことを考えることが少なくなってしまっている」ことに気付いたという。

 「もう一度東日本大震災を振り返る何かを、飲食店の立場でできることを考えたい」と、知り合いのつてをたどって石巻のカキを仕入れ、無料でふるまったことから同企画が始まった。

 翌2015年には、伏見さんの考えに賛同した飲食店5店舗が参加、各店のルールでチャリティーを行った。3年目になる今年は飲食店10店舗が参加し、「震災のことを思い出し、被災地のことを考え、大切な家族との時間のありがたさを考える企画」として行われた。

 「石巻のカキを無料で振る舞い、会計時に寄付を募る」「カキメニューの値段に寄付を込みにして提供する」など各店でルールを決め、それぞれ客に周知し、飲食店が無理なく行える継続可能な復興支援企画として実施。

 参加した飲食店は、金曜の夜ということも手伝い軒並み予約段階で満席となった。11日早朝に石巻市牡鹿半島の小網倉浜から直送されたカキ1100人前は、一部12日の予約客のために在庫を残した店舗もあったが、閉店時間を待たずにほぼ完売したという。

 今回集まった寄付金は約20万円。「この全額を翌年の仕入れに回し、さらに多くの店舗でこの企画を実現するつもり」と伏見さん。船橋から仕入れに向かった有志のメンバーは全員がボランティアで、ガソリン代、高速代、宿代なども全て自前で寄付金には全く手を付けていない。

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