グローバル電子グループのグローバルマイクロ二クス株式会社(本社 千葉県柏市、代表取締役 松田 樹一)は、2025年11月26日(水)~28日(金) 東京ビッグサイトで開催される「アグリビジネス創出フェア」に出展いたします。会期中は、同グループが2025年1月に認定を受けた開発供給実施計画※1「砂丘地域のスイカ栽培における自動潅水システム」の実証実験の状況や「土壌水分センサ OSMO(オスモ)」と同グループ企業である株式会社ニッポーの日射比例式潅水コントローラ「潅水NAVI」と連携した自動潅水システムの応用などを展示いたします。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。

土壌水分センサの実証実験
■グローバル電子グループが取り組むスマート農業について
グローバル電子グループは、高齢化に伴う農業従事者の減少や生産放棄地の増加など日本の農業が直面する課題解決を目指し、石川県金沢市、かほく市を中心にスマート農業機器の開発、圃場実証に取り組んでいます。石川県に多い砂丘地の圃場は、保水力が限られ水分ムラも出やすい特性があり、県特産のスイカやサツマイモの生産では、細かい潅水管理が必要になります。人的な潅水作業は、天候を考慮しながら広範囲な圃場間を移動してバルブの開閉を行うため、農家にとって大きな負担になっています。さらに、生産物の品質は、熟練の潅水管理に左右されるところが大きく、農地規模の拡大や新規就農希望者の参入においても、ハードルのひとつとなっていました。
このような背景から、グローバル電子グループは、「潅水」に着目し、自社の強みであるアナログ技術とセンサ技術で日本の農業に革新をもたらすスマート農業の促進を目指しています。
■アグリビジネス創出フェア出展内容
(1)砂丘地域のスイカ栽培における自動灌水システムの実証実験状況
グローバルマイクロニクス株式会社(開発供給実施計画 2025年1月認定)
本開発供給実施計画は、スイカの屋外栽培における潅水管理作業時間を大幅に削減する土壌水分センサに基づく自動潅水システムの開発および供給を促進するものです(図参照)。当システムは、土壌の透磁率の特性を活用して複数の深度ごと測定する土壌水分センサを圃場に配置します。圃場からのデータをワイヤレスネットワークでクラウドに蓄積、AI学習で栽培目的に合わせ最適な潅水パターンを学習させライブラリ化し、それらの潅水パターンを基に電磁バルブの開閉を行い自動で最適な潅水をします。
また使用する機材は屋外使用に耐えうる防水防塵機能を有するとともに、土壌水分センサについては、土壌の透磁率の特性を活用して水分ムラがあっても正確な測定を可能としたことから、保水力にムラの出やすい砂丘地にも適しています。これらの自動潅水技術を活用することで、20%の労力軽減を図ることを目標としており、今後は、スイカに加えてサツマイモなどの砂丘地で生産される作物などにも応用していく予定です。本展示会では、開発、実証実験の内容を展示いたします。

開発供給実施計画の概要
関連リンク:農林水産省リリース
「スマート農業技術活用促進法」に基づく開発供給実施計画の認定について
※1:スマート農業技術活用促進法では、農業者の減少等の農業を取り巻く環境の変化に対応して、農業の生産性の向上を図るため、農業(生産方式革新実施計画)と開発の現場(開発供給実施計画)の2つの認定制度を設けるものであり、国が認定します。この認定では、税制優遇や補助金の利用等の支援が受けられ、農業生産と開発面それぞれの支援と推進を目的としています。
(2)土壌水分センサOSMO(オスモ)と潅水NAVIによる最適な自動灌水システムの応用事例グローバルマイクロニクス株式会社、株式会社ニッポー
蒸散量に比例する日射積算量を計測するセンサと最大120cm、8センサの土壌深度ごとの水分量を計測するセンサのコンビネーションにより、過不足ない適切な灌水を実現します。

自動灌水システムの応用事例 概要図