
11月15日から開催される「東京2025デフリンピック」の認知向上を目的に全国を巡回しているキャラバンカーが10月21日、船橋市役所を訪れ、船橋市ゆかりのサッカー女子日本代表・岩渕亜依選手とバレーボール男子日本代表の村井貴行監督らも登場した。
(左から)松戸徹市長、岩渕亜依選手、村井貴行監督、松本淳教育長 = 船橋にデフリンピックキャラバン 船橋出身サッカー日本代表岩渕選手ら登場
100周年の記念すべき大会となる「東京2025デフリンピック」は、日本では初めての開催となる。同大会には、21競技に約70カ国の代表選手が参加する予定。
岩渕選手は三咲小学校、御滝中学校、市立船橋高校を経て筑波技術大学を卒業。高校時代まで船橋で暮らし、2013(平成25)年からデフフットサル・サッカー日本代表として活躍する。ボジションはサイドハーフ。
村井監督は船橋市内在住で、高根台第三小学校の特別支援学級の教師でもある。2011(平成23)年にデフバレーと出合い、女子代表のコーチを経て、2018(平成30)年、男子代表監督に就任。
同日に行われた市長と教育長への表敬訪問では、岩渕選手は「チームでは監督と信頼が築けている。みんなで金メダルを目指して頑張りたい」と話し、村井監督は「デフリンピックを機に、もっとたくさんの人にデフスポーツのことを知ってほしい。今回、東京で開催されることで追い風を感じている」と、それぞれ話した。
会場には、各自治体のキャラクターで構成される「デフリンピック応援隊」として、船橋市からは「大番頭 船えもん」「汗一平」「風さやか」も駆けつけた。市役所前には100人を超える市民が集まり、パチパチと音が出る拍手の代わりに、両手を顔の横あたりに挙げて手のひらをヒラヒラと動かす「手話の拍手」で選手や監督に応援を届けた。
岩渕選手は「相手選手はみんな大きい。私たちの強みはスピード。私はサイドハーフというポジションで縦に走り続ける役割。最後は気持ちの勝負になると思う」と試合に向けて意気込む。
村井監督は「選手みんな、普段はそんなに観客がいない中でプレーしてきたので、今回、たくさんの方が応援に来てくださる中で試合をする状況に、きっと驚くと思う。音が聞こえなくても、たくさんの人が応援に来てくださっている振動や鼓動をきっと感じるはず」と話した。
「東京2025デフリンピック」は東京都内と近郊の会場で開催され、いずれの会場も入場無料で観戦できる。
同キャラバンは現在、県内各所を巡り、市役所、特別支援学校、ろう学校などを訪問している。