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船橋警察署で振り込め詐欺未然防止表彰-東京東信用金庫の2支店職員

前列が受賞の3人

前列が受賞の3人

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 船橋警察署(船橋市市場4、TEL 047-435-0110)で3月10日、振り込め詐欺を未然に防止した功労者への感謝状贈呈式が行われた。

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 功労者表彰を受けたのは、東京東信用金庫船橋支店に勤務する永井利恵さん、早井美智子さんの女性職員2人と、同三咲支店金杉出張所の長谷川博所長。

 船橋支店では2月18日、「定期預金を解約し700万円引き出したい」という高齢女性客が支店窓口を訪れたため、業務担当者の永井さんが「振り込め詐欺かもしれない」と思い詳しく話を尋ねた所、「甥から、電車の中で会社の売上金手形が入ったかばんをなくしてしまったので、お金を貸してほしいとの連絡が入った」と話したという。
 典型的な振り込め詐欺のケースと判断した永井さんが上司の早井さんに相談し船橋警察署に連絡。事なきを得た。

 三咲支店金杉出張所では2月20日、窓口を訪ねた女性が「100万円を引き出したい」と申し出たことから詳しく話を聞いた所、「息子に頼まれた。携帯電話の番号が変わったと言っていた」との内容から振り込め詐欺を疑い、長谷川所長が警察に届け出た。

 いずれのケースも警察官と協同で「だまされたふり作戦」を決行。現金を受け取りに来た組織の「受け子」と呼ばれる容疑者逮捕につながった。船橋警察署では今後、「リクルーター」と呼ばれる役割の容疑者逮捕に向け捜査を進める方針という。

 東京東信用金庫では、振り込め詐欺撲滅キャンペーンとして、全店を挙げて手口を再現した「ロールプレーイング大会」を実施してきた。船橋支店の2人は2月19日に本戦が行われた第6回大会にエントリーしていたため、何度も練習をしていた時期だったという。
 そのため知識も豊富で、事件の現場に直面しても即対応することができたのだという。「練習していた通りの内容だったのですぐに振り込め詐欺を疑うことができた」と永井さん。

 船橋警察署によると、千葉県内の振り込め詐欺被害件数は今年1月1日~3月9日で164件(前年比マイナス6件)、被害総額は4億3,426万6,027円。同署管内では17件(前年比プラス8件)、5,380万9,396円という。昨年1年間の同署管内の認知件数は82件、県内では千葉西警察署に次いで2番目に多く深刻な被害状況という。

 船橋署員は「金融機関での水際対応が最も有効。昨年は、金融機関の協力により船橋署管内で50件、1億8,400万円の抑止ができた。今後も全金融機関と連携し詐欺の未然抑止策を進めると共に、容疑者の摘発につなげていきたい」と期待を寄せる。

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