船橋の二宮神社(船橋市三山5)で7月15日、年間行事の「お舟流し」が行われた。
「お舟流し」とは、境内の御手洗(読みを入れてください)池を流れる小川に篠竹を立て枝に紙垂(しで)を結び、ススキを束ねたものを舟に見立て浮かべる行事。その昔、藤原時平の子孫や師経らが乗った舟の一部の人々が、翌年の7月15日にこの地から帰ったことから現在まで続く行事となったという。
かつて、この小川は津田沼にある菊田神社につながり、その先は海まで続いていたといわれていた。今ではその小川に流れはなく、ススキの舟はそこに浮かんでいるだけだが、行事を見学していた市内在住の男性は「『お舟流し』と呼ばれていることから、昔はきっと海まで辿りついていたのだろう」と話していた。
使用したススキの舟は1カ月ほどたつと回収される。「昔から続いているものだから大事にしていきたい」と関係者は話す。