夏見台幼稚園(船橋市夏見台21)で2月3日、恒例の「節分イベント」が行われ、赤鬼・青鬼・緑鬼の3匹の鬼が園児たちの「豆まき」で撃退された。
節分の朝、同園の職員らが園児の当園前に「鬼からの手紙」を用意。園庭内で最も目立つ木にくくりつけて掲示し、園児の目に付くように準備し、「節分の日になると『夏見の山』(園に隣接する壁面緑地)から鬼がやって来て悪い子、泣き虫な子、意地悪な子を探しに来る」というストーリーで節分を盛り上げた。
10時過ぎ、夏見の山から鬼が園の庭に侵入、園児らを物色し始めた。泣き叫び逃げ惑う園児たちの中から年長学年の園児数人が躍り出て、「鬼は外~」と豆を投げつけた。この日登場した鬼は赤鬼・青鬼・緑鬼の3匹。全身タイツを改造したコスチュームに身を包み、こん棒なども一から手作りしたという。
例年、乱暴ものの暴れ鬼ばかり3匹の登場となるが、節分の数日前に南部愛子園長が年長学年の園児から「鬼さんへ 優しい鬼さんになってください」という内容の手紙を鬼に届けてほしいと手渡されたため、鬼の設定を「手紙を読んだ青鬼は改心し優しい鬼として園児たちに接してくる」という内容に少し変更した。
混乱のさなか、園児たちの多くが青鬼の改心した様子に気が付き、安心の表情を浮かべる一幕も見られた。この日、同園の節分イベントの趣向を聞きつけた保護者や近隣住民約50人が見守る中、節分イベントは行われた。
「鬼という理不尽極まりない存在に立ち向かう勇気を実社会でも生かしてほしい」と南部園長。同園では、年長児が卒園前に体験する最後のイベントとして節分に重きを置いているため、設定をつくり込んでいるという。