新京成電鉄・高根木戸駅が6月16日から夜間無人化された。
高根木戸駅の1日の乗降客数は約8,000人(2010年度)。同鉄道全体として利用客の9割は7時~22時に集中しており、遠隔監視システムの導入で夜間無人化を実現した。同社では事前にシミュレーションを繰り返し、「駅員が駐在しなくても運行に支障をきたさずに済む」と判断した。同駅にはイオン高根木戸店が隣接しており、駅を中心とした周囲には住宅地が広がる。
夜間無人化に際し、(1)ホームや駅構内などを防犯カメラで遠隔監視 (2)インターホンなどを使用し問い合わせに応対 (3)夜間に無人化されている場合でも多機能トイレを開放 (4)身体障害者の利用が事前にわかる時には職員を待機させておく、などの対応策を打ち出す。
「苦しい景況の中で利便性を保ちつつ、乗車運賃を現状維持していくためにはやむを得ない経営判断」と同社広報課担当者。
普段同駅を利用するという市内松が丘在住の70代夫婦は「(夜間無人化を)知らなかった。安い運賃を維持するためだったら効率化もやむを得ない」と話す。7時~22時のピークタイムには、これまで通り駅員1人が常駐する。
同社は2007年からこれまでに、前原駅、滝不動駅、習志野駅の市内3駅、みのり台駅、松戸新田駅の松戸市内5駅を22時~翌7時に無人化してきた。