東武野田線鎌ヶ谷駅近く、プロヴァンス建築の建物2階にアジアン料理専門店の「ピルグリムキッチン」(鎌ヶ谷市道野辺中央2、TEL 090-9673-2216)がオープンして半年がたち、近隣のみならず船橋市内からも多くの来店客が訪れるようになった。
オーナーの川口修平さん(35)が、ネパール人の妻プリヤさん(24)と一緒に本場のアジアンフードを提供する同店。店舗面積は18坪。席数は7卓24席。
しっくいを塗り込めた白い壁に、木のぬくもりを感じられる手作りの調度品など、店内はアジア地域のリゾート地を思わせる落ち着いた雰囲気を演出する。
川口さんは大学院を卒業後、しばらく大学に残って論文を書くなど研究を続けていたが、一般企業への就職を選択。全国展開するエスニックレストランチェーンで外食産業の面白さを知り、仕事の空き時間を使って調理師免許を取得した。
その後、大学院時代の専攻「人間関係とチームワーク」を活用してみようと船橋市内の求人広告会社に勤務するが、営業職が肌に合わず離職。自分を見つめなおすために27歳でタイ、ラオス、ミャンマーなどアジア諸国へ一人旅に出た。
アジア諸国の風土に触れ、「何もしないでいること」と「そうした時間の大切さ」に気付いたという川口さん。帰国後、学校給食を提供する企業に就職し、6年間の勤務の間にも夏休みを利用して幾度となくアジア諸国を放浪。28歳で、現在の伴侶プリヤさんを見初めた。当時プリヤさんは17歳だったという。
給食会社を退職後、昨年7月14日に同店を設立。経営母体は川口さんが社長となっているラリグラス(田喜野井)。プリヤさんと協力して本場のアジアンフードを提供するようになると、フェイスブックや口コミの影響で来店客は日増しに増加。現在は、予約が必要になる日もあるという。
店名の「ピルグリム」は「放浪者」の意味。放浪の日々に自分を見つめ直し開店にこぎ着けたことから付けたという。
ランチメニュー13種、ディナーメニュー15種を用意。インドネシアのエビのフライドライス「ナシゴレン」(1,000円)や、タイのレッドカレー「ゲーンペッ・ライス」(950円)などモンスーン地域を中心にアジア各国の料理をそろえる。
サイドメニューも豊富で、タイのみそでクウシンサイを炒めた「パックブン」(650円)、レモングラスの効いたチキングリル「ガイヤーン」(850円)などランチ11種、ディナー24種(ともにキッズメニュー含む)をそろえる。
ドリンクにもアジアのビールやご当地の酒をそろえるなど、他店では見ることの少ないものを提供する。
営業時間は、11時~14時30分、17時30分~22時。月曜定休。