千葉県立柏の葉公園総合競技場(柏市柏の葉4)で11月15日、第94回全国高校サッカー選手権大会の千葉県大会決勝戦が行われた。市立船橋高校サッカー部が流通経済大学付属柏高校に3対0で快勝し、2年ぶり20回目の全国大会出場を果たした。
昨年は惜しくも流経柏に優勝を譲った市船だったが、今年は夏のインターハイですでに全国大会準優勝を経験。今年の市船は大会前からも優勝候補の呼び声が高く、全国の強豪校からも高い評価を受け注目を集めているという。
試合開始早々、流経柏のゴールを脅かす攻撃で市船がペースをつかむ形で始まった。前半19分にMF工藤友輝選手が右からのクロスに合わせて冷静に先制。前半はそのまま市船ペースで進みハーフタイムを迎えた。
後半に入ると流経柏が反撃に出る場面も見られたが決定打に欠け、しばしこう着状態に。そのまま市船の1点リードで試合が終わるかという流れの中、後半34分、左サイドで得たフリーキックからDF白石達也選手が流経柏GKと競ってパンチングではじかれたこぼれ球をDF金子大毅選手が左足のボレーで蹴り込んだ。
さらに1分後、この日けがで途中出場となったFW永藤歩選手が活躍。プレスをかけて相手DF菅原俊平選手から奪い取ったボールをドリブルし、スピードに乗ってDFを振り切ると、GK西村鉱一選手をかわすシュートを丁寧に決めた。
試合後に安堵(あんど)の表情を見せ、OBを見送る朝岡隆蔵監督に全国大会に向けた意気込みを尋ねると、「まだ試合が終わったばかりで気持ちの切り替えできていないが…」とほほ笑みながら前置きし、「やるべきことを粛々とこなすだけ」と、この日の快勝に浮かれた様子をみじんも見せずに話した。