船橋市総合教育センター プラネタリウム館(船橋市東町、TEL 047-422-7732)で12月12日、小中学生を対象とした小惑星探査の体験活動とJAXA宇宙科学研究所の吉川真准教授による講演会が行われた。
小惑星探査体験活動には事前に申し込みをした小学5年生から中学2年生までの児童生徒30人が、講演会には約90人の児童生徒とその保護者、一般市民が参加した。
「スペースガード探偵団」と名付けられた小惑星探査体験活動は日本スペースガード協会が全国で年に約3カ所で開催しており、船橋では初の試み。船橋市総合教育センターの小暮勝雄さんは「とても貴重な活動なので子どもたちに体験させたいと思い、協会にずっと要望していた。今回実現して本当にうれしい」と話す。「宇宙のことを知ってもらい、科学的に考える力も身に着けてほしい。宇宙を知ることで自分たちの環境も広く知ってほしい」とも。
地球と木星の間を回っている小惑星は約70万個あるといわれる。この小惑星が地球にぶつかるのを未然に防ぐために探索するスペースガード探偵団。参加した小中学生は、コンピューターの画面に集中して探索し、「小惑星を見つけた」と手を挙げ、積極的に活動を楽しんでいた。日本スペースガード協会理事の田部一志さんは「日本は観測場所としてはとてもいい場所。これからも子どもたちへの普及のために続けていきたい」と話す。
講演会は、JAXA宇宙科学研究所の吉川真准教授を講師に迎え「太陽系微小天体とはやぶさの活躍」と題して行われた。油井宇宙飛行士の帰還など日本の最新情報や、はやぶさ2のミッションに関する資料がプラネタリウム館のスクリーンに次々と映し出され、参加者は熱心に耳を傾けた。
講演後の質問コーナーでは多くの人が手を挙げて質問する姿が見られた。宇宙が大好きでプラネタリウム館にもよく訪れるという八木が谷小学校6年の吉田貴子さんは、「少し難しかったけど、とても勉強になった」と笑顔で話した。
同館では、12月19日に生演奏を聴きながら星空を楽しむ大人向けの「クリスマスJazz Night 2015」、24日に親子で楽しめる「クリスマスお楽しみ会」、来年1月30日にプラネタリウム映像クリエーターKAGAYAさんのトークショーも開催される予定。