船橋市中央卸売市場(船橋市市場1)で6月2日にあった一般開放デー「楽市」で、復興支援を目的とした「東北救済プロジェクト」(吉川美由紀代表)がブースを構え、宮城県石巻市や女川町からやってきた東北の人々が復興グッズの販売とPRを行った。
楽市は、同市場で3カ月に1度開催されている市民向けの一般開放日。この日は、鮮魚・青果・関連商業の3つの組合が特別価格で市民向けの商品を販売。開場と同時に1000人に無料配布する農産物は人気が高く今回は船橋産のニンジンが無料配布された。
今回の楽市では、宮城県石巻市や女川町から復興に向かって立ち上がっている団体が複数訪れ、それぞれのグッズ販売や活動をPRした。出店したのは「船越レディース」「onagawa fish」「名振マザーミサンガ」「高橋母硯店」「似顔絵オリジナル缶バッジコーナー」の5団体。
端材を使ったキーホルダーの製造など仮設住宅の女性らと共に復興支援グッズを販売している「onagawa fish」の湯浅輝樹さんは、「いまだに義援金が2万円しかもらえない人もたくさんいる。東北の現状を知ってもらうために出店させてもらった」と話した。
震災から1年たって復興支援グッズの売れ行きは全体的に鈍化しているという。「お情けで購入してもらうのではなく商品価値の高い『使いたい商品』を作っていく事が大切。復興のためには自助努力が必要」とも。
湯浅さんによると、同団体のグッズは東急ハンズや都内の大手百貨店でも商品コーナーを設けてもらえるようになってきているという。「月販で2000~2500個が目標。社会保険なども整備して法人化できるようになる」と復興への手応えを語った。