金杉台中学校(船橋市金杉台1)で10月3日、市立船橋高校出身で声優として活躍している高橋美佳子さんが中学生に向けて職業講演を行った。
船橋市出身の高橋美佳子さんは、市立船橋高校在学中に歌手としてデビューした後、声優として活動している。主な作品としてはアニメでは「銀魂」(お通・定春)、「テニスの王子様」(竜崎桜乃)、名探偵コナン(水沼果帆)、「アイドリッシュセブン」(好美)など、吹き替えでは韓国ドラマの「美男ですね」(コ・ミナム/コ・ミニョ)、「ドクターズ~恋する気 持ち」(ヘジョン)など幅広く活躍し、最近ではテレビ番組「ヒルナンデス」の「ハピナンデス」の声を担当している。
高橋さんが中学校で生徒会役員をしていた時、同校の今井弘校長が担当だった縁で、今回講演を行うことになったという。「金杉台中学校が統合する話を聞いて、最後の卒業生のためにメッセージを送りたいと思った」と高橋さん。同中は現在、中学3年生20人のみが在籍し、来年3月に閉校することが決まっている。
当日は、3年生の17人とオンラインで1人が参加。高橋さんは、小学校時代は漫画家を夢見ていたが、大変そうだと思って諦めたことにも触れながら、「アニメが好きだったことから中学校の時に声優を目指すことを決意。高校2年から養成所に通い始めて、高校3年でデビューした。やると決めたことは全力でやる、と決めている。やりたいことを大切にして、大変なこともあるかもしれないが、ぶれずに折れずに頑張っていってほしい」と呼びかけた。好きなアニメからの言葉「奇跡を待つより捨て身の努力」という言葉を紹介し、「人生は一度きり。トライしたいことがあれば、周りの目を気にせず、できる時にできることをすることが大事」と話した。
講演の中盤では、おばあさんの声や犬の鳴き声、男の子の声などさまざまな声を披露し、生徒たちからは大きな拍手が送られた。
生徒代表は「ネットの情報は事実かどうか分からないことが多いが、今回、実際に活躍している高橋さんの話を直接聞くことができて本当に良かった」と振り返り、今井校長は「出産後も舞台など新しいことにチャレンジしているという話があったり、声が出なくなって苦労した話があったが、生徒たちが少しでも刺激を受けてもらえれば」と期待を込める。