
ジャンルにとらわれないイノベーティブレストランに挑戦するレストラン「YORI(ヨリ)」(船橋市南海神1)が4月15日、船橋駅から徒歩8分ほどの住宅街の一角にオープンした。
元調理師専門学校講師で、オーナーシェフの田村昌哉さんが、「若手料理人の育成と地域との縁を大切にする」ことをコンセプトに掲げ、店を開いた。
妻の真理さんと共に考案したという店名の「YORI」には、「ご縁」「店に寄る」「糸をよる」「よりすぐる」「今日より明日へ」という5つの意味があり、「多くの人との縁を大切にしたいという思いを込めた」という。
かつてすし店だった物件を改装した約11坪の店には、カウンター席9席を用意。オープンキッチンでカウンターのみの店内は、照明を落として非日常空間を演出する。
料理はジャンルにとらわれない「イノベーティブ」を掲げ、和食、中華、フレンチなどの要素を取り入れる。フレンチの若手料理人・堀之内拓郎さんが中心となって月ごとにテーマを設定し、メニューを刷新する。田村さんは「クラシックな技術を基盤に、新しい表現を模索してほしい」と話す。
併せて、地域食材の活用にも注力し、千葉県産のジビエやクラフトビール、地元野菜などを積極的に取り入れていく。今後は船橋市周辺の食文化の発信拠点となることも目指すという。
日本酒は、習志野台の「酒のはしもと」を通じてビンテージものの日本酒も用意。ワインやビール、シードルの醸造を学び「竹鶴」で日本酒造りも学んだ経験を持つ田村さんの友人がセレクトを担当するほか、内装デザインも友人のデザイナーに依頼するなど、地域活動で培ってきた人脈を生かして開店に臨んだ。
営業は完全予約制で、ディナーコースはウエルカムドリンク込みで9,500円。18時、18時30分に料理の提供を一斉にスタートし、閉店は22時30分。水曜・日曜限定でランチ(4,000円)の営業も行う。
田村さんは「この場所を通じて若手料理人たちが成長し、新たな挑戦に羽ばたいていけるような環境をつくりたい。まずはこのチームで、皆さんに喜んでもらえる店に育てていければ」と意気込みを見せる。