有馬記念を少しでも良い場所で見たいという中山競馬場(船橋市古作1)正門前のファンの列が、12月28日0時を過ぎた時点で300メートルを超えた。
毎年、開催日前から入場待ちの列に多くの人が寝袋持参で並ぶ有馬記念。今年の開催は、2011年に日本ダービー、皐月賞、菊花賞の3才馬3冠を獲得し、2011年・2013年の有馬記念を制したオルフェーブル引退式も行うとあってファンの間で例年以上に注目されている。
競馬場正門目の前で防寒具にくるまり暖をとっていた高井亮さん(37)は「岐阜県からやってきて金曜日(26日)朝から友人と交代で並んでいる。誰かいないとレジャーシートを撤去されてしまうので交代で休憩をとっています」と、苦笑する。有馬記念への来場は今年で10年目だという。
「最前列で横断幕を掲げたい、スタンドで見たい、ウイナーズサークルで見たい、パドックで写真を撮りたい。皆、目的を持って並んでる」と数日前から有馬記念に注ぐ情熱について話してくれた。
入場待ちの列は0時を超えたあたりから急速に伸び始めた。最寄りの船橋法典駅から寝袋や防寒具の詰まったザックを背負った人が続々と押し寄せた。5分ほどで約20人が新たに列に加わった。
「毎年、多くの方が並ばれますが、今年は先頭の方が25日のクリスマスから並ばれていたと思います。今年は例年に比べて並ばれる方が少し多いかも知れない」と、警備の男性。
「オルフェーブル1強だった去年と比べると、ジャスタウェイ、ジェンティルドンナ、トーセンラーなどの有力馬が多く出走する今年はファンの注目度が高い」と、金曜日から並んでいるという男性。
28日0時の船橋市は、気象庁によると-0.7度、風速0.7メートルの微風。降水確率は20パーセント以下で雨の心配はないという事だった。銚子地方気象台からは、乾燥注意報が発令されていた。