プレスリリース

佐倉市・臼井中学校/間野台小学校で「世界とつながる学び」講演会を実施

リリース発行企業:特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト

情報提供:

 なかよし学園プロジェクト(本部:千葉県松戸市、代表:中村雄一)は、千葉県佐倉市の臼井中学校および間野台小学校で「世界とつながる学びプロジェクト」講演会を実施しました。臼井中では全校生徒と保護者が参加し、対話を取り入れたプログラムで世界の現状を“自分ごと”として考える姿が多数見られました。間野台小では5年生が参加し、今後は両校で制作した教材をなかよし学園の海外活動で活用していきます。

臼井中学校で行われた講演会の様子

臼井中学校:全校で対話し、行動のアイデアへ
 臼井中学校の講演会では、世界各地の教育・平和の現場を紹介しながら、生徒同士・保護者も交えてディスカッションを行いました。生徒たちは“普段とは違う学び”に驚きつつも真剣に耳を傾け、「自分たちに何ができるか」を具体的に考えました。


教育長や校長先生ともディスカッションを行う生徒たち

世界を身近に感じることができる、と好評の本プロジェクト


生徒の声(抜粋)
「ニュースの中の人に自分が何かできるなんて考えたことがありませんでした。でも今日の話を聞いて自分にもできると思いました。毛布を縫ってプレゼントしたり、工作で教材を作るなど、アイデアがどんどん出てきています。これからが楽しみです。」

 当日の様子は佐倉ケーブルテレビの取材を受け、佐倉ケーブルテレビ「296ニュース」で放送予定です。

講演は世界各地の動画や写真を見せた他、なかよし学園が世界で行うLIVEパフォーマンスを臼井中学校で披露した。

行政と学校が連携:“里帰り”する国際交流
 なかよし学園が活動を行うシリアでは2011年に始まった戦闘と混乱が14年にわたり続き、子どもたちの学びの機会が大きく損なわれてきました。なかよし学園は、昨年12月の現地の安定化(解放)以降、日本の団体としては初めて(同団体調べ)現地での教育活動を実施し、学校・大学・行政府との連携を進めています。
 これに合わせて佐倉市教育委員会が「日本・シリア友好」記念缶バッジを制作し、アレッポ大学の学生やデリゾール行政府関係者に贈呈したところ、大変喜ばれました。今回の講演には講演会には、圓城寺一雄教育長と舎人樹英社会教育課長が参観し、講演後には、シリアからの手紙と折り鶴が佐倉市教育委員会へ“里帰り”し、届けた思いが感謝として戻ってくる往還型の学びを教育委員会、学校で共有しました。

シリアからのプレゼントを受け取った。左から舎人課長、圓城寺教育長、澤田臼井中学校長


佐倉市教育委員会作成による「日本シリア友好バッジ」は戦後初となるシリアでの教育プロジェクトの証として作成された。


佐倉市作成の友好バッジに喜ぶアレッポ大学の学生たち

佐倉市作成の友好バッジに喜ぶアレッポ大学の学生たち

佐倉市作成の友好バッジに喜ぶアレッポ大学の学生たち

佐倉市作成の友好バッジに喜ぶアレッポ大学の学生たち


さらに、市内では南部中学校の教職員が絵本『はじめてのヒロシマ』の翻訳に取り組み、シリア行政府関係者へ手渡すなど、教育支援活動に継続的に参加しています。

佐倉市南部中学校教職員で翻訳した「はじめてのヒロシマ」

デリゾール県知事に手渡された「はじめてのヒロシマ」

間野台小学校:5年生が“見る・感じる・つくる”で世界と接続
 間野台小学校では5年生が参加し、スライド「世界のリアルを知って、今、自分に何ができるかを考えよう」を合図に授業が始まりました。オーロラやウルル、ルワンダの自然、カンボジアの子どもたちの行事など“世界すごいとこ”の写真・映像で心をひらいたあと、講師の中村代表は自身の海外授業や少年兵との学びの現場を紹介。戦争が起こる理由を「違い」に固執する心の動きとして捉え、対立をほどく方法として「同じを見つける」を提示し、「平和は誰でも作れる」を合言葉に対話を深めました。最後は「君たちの学びが、だれかの学びを応援する」というメッセージで、行動へ踏み出す背中を押しました。

お手玉YOYOで世界の子どもたちと「同じ」楽しみを体感する間野台小学校の児童たち

 間野台小学校児童たちはなかよし学園が世界中の子どもたちにプレゼントしている「お手玉YOYO」を体験し、難民キャンプや紛争地の子どもたちがこのお手玉YOYOをもらうことで「取り残されていない実感」を得ることを体感し、世界のだれかと「同じ」になることは実は難しくないことを学びました。あわせて、子どもたちは自分の身の回りの「あたりまえ」――折り紙、手遊び、数え歌、季節の行事――が、世界では「すごい」「学びになる」資源になりうることを学びました。
 この実感が「自分にもできる」という手応えにつながり、次のステップとしての教材化や共創(つくる→届ける→共創→還る)に向けた土台づくりとなります。
このプログラムの意義と汎用性
 「世界とつながる学びプロジェクト」は現在日本全国50の学校で採択され年間プログラムとして実施しています。その特徴は以下の通りです。
年齢・教科横断で実装可能:総合的な学習、道徳、外国語活動、図工などにまたがって設計でき、45~90分で完結または連続授業化が可能。
当事者性の育成:作った教材が海外で使われ、反響が手紙や写真で戻ることで、学びが“自分ごと”に転換。
低コスト・高拡張:紙・ビーズ・折り紙など身近な素材で始められ、学校・地域の特色(特産・文化・音楽)を組み込んで発展できる。
評価のしやすさ:事前後の振り返りシートと、海外からのフィードバックを形成的評価に活用でき、児童の変容(関心・意欲・態度)を可視化。

 間野台小では、ここで生まれたアイデアをもとに学年プロジェクトとして教材づくりを継続し、臼井中と連携して市内発の“行動する平和”モデルを育てていきます。

平和の歌を一緒に歌う

世界のリアルを学び、自分にできることを探す


佐倉市の取り組み(教育委員会のコメント)
舎人樹英 社会教育課長
「佐倉市では昨年、なかよし学園が桜南高校で行った『はじめてのヒロシマ』をきっかけに、今年度は市内4校が世界とつながる学びプロジェクトに参加しました。来年度は他の小中学校にも展開していく予定です。教育委員会としてプロジェクト報告会を後援しており、この取り組みが佐倉市から日本中へ広がることを願っています。世界とつながるきっかけを得た人が自分にできることや地域の魅力を見直して世界にPRし、応援していくモデルは、これからの日本の人材育成に欠かせない教育だと考えます。」
圓城寺一雄 教育長
「世界とつながる教育の必要性は誰もが認識していますが、実現は容易ではありません。なかよし学園のプログラムによって、生徒・児童だけでなく教職員も世界とつながる喜びを体感しています。本当にありがたく、今後に期待しています。」

プロジェクトの位置づけ
佐倉市では、教育委員会となかよし学園が連携し、2025年度「世界とつながる学びプロジェクト」を推進中です。これまでに南部中学校、王子台小学校でも同様の講演会を実施しており、今後は教材の海外活用と学校間連携をさらに広げていきます。

団体概要
団体名:特定非営利活動法人 なかよし学園プロジェクト
代表者:中村 雄一
所在地:〒270-0021 千葉県松戸市小金原4-14-14
設立:2019年(活動開始 2007年)
事業内容:教育支援/平和・防災教育/探究学習の設計運用/海外(アフリカ・中東・アジア)での教育協働
公式サイトhttp://www.nakayoshigakuen.net/npo/index.html

本件に関するお問い合わせ
特定非営利活動法人 なかよし学園プロジェクト(事務局・広報)
担当:中村 里英
TEL:047-704-9844
E-mail:nakayoshigakuen.office@gmail.com
※写真素材・取材対応(対面/オンライン)に対応可能です。掲載時はクレジット「(C)なかよし学園プロジェクト」をご明記ください。

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