船橋駅周辺の飲食店3店が3月1日から、ほうれん草ペーストを使った地産地消メニューの提供を始めた。
「VOCE(ヴォーチェ)」の「魚貝のパスタポパイソース(ほうれん草のジェノベーゼ)」(関連画像)
農林水産省の野菜生産出荷統計から、船橋市のほうれん草が作付面積、収穫量、出荷量の3分野にわたって日本一ということが、市内の農業生産者団体「船橋市農産物供給センター」の調査で分かった。
これを受けて同センターは、より多くの人にほうれん草を食べてもらおうと船橋在住の料理研究家・藤田承紀さんに協力を依頼し、共同でほうれん草を使ったソースの開発に着手した。試行錯誤の結果、ほうれん草を半液体状に加工したピューレ「船橋ポパイソース」のレシピを開発した。
3月1日から提供を始めたメニューは、藤田さんの「船橋ポパイソース」と同様にほうれん草をピューレ状もしくはペースト状にしたものを使う。3店はそれぞれ、「素材の味を生かして、少しでもおいしく食べてもらおう」と、ほうれん草を使ったオリジナルのレシピを作った。
船橋駅南口の和食居酒屋「冠(かむ)南口店(船橋市本町4、TEL 047-425-8807)」は、ほうれん草のかき揚げをかつおだしベースのあんかけで食べる「ほうれん草とベーコンのかき揚げ ポパイソースのあんかけ」を用意する。「ほうれん草といえばおひたしやバター炒めが定番。ほかの食べ方を楽しんでほしかった」と伊藤秀店長。
船橋駅南口から5分ほどの路地「仲通り」沿いのイタリアン「VOCE(ヴォーチェ)」(本町4、TEL 047-423-7757)は、魚介とエビのパスタ「魚介のパスタポパイソース(ほうれん草のジェノベーゼ)」と、店で仕込む手作りの「ポパイのソーセージ(ほうれん草のサルシッチャ)」。「バジルよりもまろやかな、ほうれん草ならではのうまみを感じてほしい」とオーナーシェフの城田正希さん。
本町通りから一本脇に入った裏路地のフレンチバル「セレナ」(本町1、TEL 047-497-8668)は、ほうれん草とベーコン、たまねぎをつかったパウンドケーキ「ポパイのケークサレ」。オーナ―シェフの伊藤牧子さんが、子育ての最中に少しでも野菜を食べさせたいとの思いから考え出したレシピという。「子どもでも食べやすいように青臭さを消したパウンドケーキ。外側がカリカリになるくらいオーブンで焼いて、ほうれん草ペーストを練り込んだホイップクリームを乗せた」と伊藤さん。
各メニュー販売は3月31日まで。営業時間・定休日は各店による。