全国高校サッカー選手権の準々決勝が1月5日に行われ、千葉県代表の市立船橋高校(船橋市市場)が駒沢陸上競技場会場(東京都世田谷区)で矢板中央高校(栃木)と対戦、セットプレーからの2得点で4強入りを果たした。
試合は、前半20分に得た左サイドからのフリーキックをMF菅野将輝選手(3年)がクロスボールでDF小出悠太選手(2年)の頭に合わせ先制すると同校の流れに。矢板中央(栃木)キャプテンのFW菊地夏輝選手(3年)が中心となって繰り出す攻撃は、この大会センターバックを任されている2年生コンビの種岡岐将選手(2年)と小出選手がことごとくつぶした。後半35分にはコーナーキックからの高いボールをFW岩渕諒選手(3年)がヘディングで押し込み勝負を決定づけた。
試合後、矢板中央・高橋健二監督は「コンパクトな攻撃とサイドからのドリブルでやられるパターンが多かった。相手のほうが一枚も二枚も上手だった」と語った。試合では特にMF杉山丈一郎選手(3年)や和泉竜司選手(3年)をはじめとしたMF陣の卓越した個人技が目立った。中でも杉山選手は「幼稚園のころから練習を続けてきた」という得意のドリブルで左サイドから矢板中央ディフェンスをえぐり、再三にわたってチャンスを生み出した。
「なかなかセットプレーで点を取れないチームだった」と明かした市立船橋・朝岡監督。この日、2点目をヘディングで決めた188センチメートルの岩渕選手については、「ああ見えてヘディングが苦手」とも。プリンスリーグなど年間を通じてセットプレーの重要性を認識し、「個々に血のにじむような努力を重ねてきた結果、ここにきて弱点だった部分が強みになってきている」と確かな成長を実感しているという。
同試合でスターティングメンバーとして出場し、DF矢板選手を押さえ込む活躍を見せたDF渡辺健斗選手(2年)は「次も先発出場して今度は得点を取りたい」と、7日に国立競技場(東京都新宿)で行われる準決勝・大分(大分)戦への意気込みを見せる。試合開始は12時05分。