船橋市内を中心に関東圏内から41のフラチームと1000人を超えるフラガールが参加した、船橋のベイエリアをハワイにする試み「ふなばしハワイアンフェスティバル2105」が9月19日、船橋港親水公園(船橋市浜町2)で行われ、約1万5000人が来場した。
同企画は、船橋市内に活動の主な拠点を持つ自営業者9人(当時)の集まりから成る「ふなっち」が2011年に第1回大会を開催したことから始まる。東日本大震災の復興支援と船橋のベイエリアを新たな観光資源にすることを目的に立ち上がった。
東日本大震災の復興支援活動から福島のフラチームとつながりを持った同実行委員会。「自分たちの仕事をしながら継続可能な支援を続けたい。この活動自体が運動になって多くの人に震災を振り返ってもらうきっかけになってくれたら」との思いで第1回大会を開催した。
「ららぽーとTOKYO-BAY」の前身、「船橋ヘルスセンター」がフラ興行の盛んな場所であったこと、スパリゾートハワイアンズの前身「常磐ハワイアンセンター」の創成期に同センターのダンサー数人が関わったという歴史などにも由来。ともに昭和40年代、フラを通じてまちづくりを行ってきた街同志が40年余りの時を経て交流するイベントとして回を重ねてきた。
初回開催から9月第3週土曜に毎年開催、今回で5度目となった。初年度は、メーン会場としている船橋市港親水公園、ららぽーとTOKYO-BAYとビビット南船橋の3会場で開催。次年度は会場の都合で船橋市港親水公園とららぽーとTOKYTO-BAYの2会場、3年目以降は3会場で開催してきた。
回を重ねるごとに実行委員会のメンバー構成も変わり、当初ボランティアで参加していた会社員や看護師、主婦といった自営業者以外のメンバーが主力で活躍するようになり、本業が忙しく参加できないメンバーもサポート役に徹するなど、実行員会組織が拡大してきた。
本年度の開催では100人近いボランティアメンバーが登録。関係者を含めると150人近い人数で運営を行う規模まで拡大した。今年の会場は主力の3会場に、その一つのららぽーと内に中央広場ステージ、かいだん広場ステージ、東の広場ステージの3ステージを設置。3会場5ステージでの開催となった。
ゲストには、第1回大会から参加している福島県いわき市のフラチーム「ハーラウ・ラウラーナニ」や、今回5回大会記念ゲストとして「ウクレレ界のカミナリさま」の愛称で親しまれている元ドリフターズの高木ブーさん、2回大会からレギュラー出演の「ウクレレ界のヨン様」こと勝誠二さんなど多彩なラインアップ。
ピークタイムの14時には参加フラ教室全てが基本参加する「みんなでフラ」も開催。今年は、1000人近いフラガールと観客3000人が一緒になって、課題曲の「パパリナラヒラヒ」をメーン会場で踊った。
この日、メーン会場を訪れフラダンスを見学していた市内在住の40代女性は「フラの踊りがすてきすぎて涙があふれてきた。こんなに感情表現が豊かな踊りがあるなんて、本当に感動した」と感想を語った。別の30代女性は「船橋市とハワイやフラダンスが深いつながりがあるなんて知らなかった。船橋に住んでいることを誇りに感じた」と笑顔で語った。
5回大会の実行委員長を務めた立川彰さんは「船橋の魅力を肌で感じてもらえるハワイアンフェスティバル、天気も良く最高のシチュエーションで提供することができて本当に良かった。これを機に船橋をもっと好きになってほしい」と大忙しの一日を振り返った。
同実行委員会は、来年の開催に向けての出演者、ボランティアスタッフ、出店者の募集を来年3月ごろに開始する予定だという。