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懐かしの新京成バス旧塗装車両で廃バス路線巡り、市民団体が廃車前に

朱色の帯が特徴的な塗装

朱色の帯が特徴的な塗装

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 市民団体の「ふなばし街歩きネットワーク」が2月7日、新京成バス唯一の旧塗装で走るバス(2721号車)を貸し切り、廃線となった市内のバス路線を巡るツアーを試行した。

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 「普通目的地にたどり着くための交通手段としてバスがあるが、この企画はバスに乗って街の景色を見て楽しむことが目的。今からワクワクしている」と、ツアー前に話したのは企画者でありバス好きの鈴木一雄さん。「旧塗装車でありながら現役(主に津田沼駅~二宮神社間)で運行中の2721号車は来年5月で廃車を予定しており、今回はこのバスでやるから意味がある」とも。

 参加協力したのは同団体の会員13人と船橋新京成バスの宮本敏夫さん。現在のバス運行形態は運転手だけのワンマンバスがほとんどだが、かつては運転手のほかに車掌がいるツーマン形態の時代があり、宮本さんはかつて車掌として今回走るルートを担当していたという。

 9時に新京成線薬園台駅を出発したバスは廃線となったルートを正確にたどり、35年ぶりに通るという本町通り、船橋駅南口、市役所前などを走った。

 市立船橋高校付近を走行中、「こんな狭い場所、よくバスが通っていた」と会員の男性は話しながら車窓からの景色を眺めてつぶやいた。「昔とは交通状況がまるで違う道がたくさんある」と説明したのは宮本さん。「かつては路線として通れた道路でも、今では警察の許可が必要なところがいくつかある。今日は昔のように走れて感無量」と話す。

 バスは東町、高根、三咲、豊富農協前、習志野自衛隊駐屯地などを走り、予定通りの12時ごろ、新京成北習志野駅に到着しこの日のツアーは終了した。

 「子どものころの記憶の風景、懐かしさを楽しむというイベントや、当時を知らない人たちをどう市民参加への動きにまで結びつけていけるかなど、これからもいろいろと考えていきたい」と鈴木さん。

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