ふなばしアンデルセン公園(船橋市金堀町、TEL 047-457-6627)子ども美術館で現在、企画展「かぶる展覧会~のびてカブル しゃがんでカブル 地球をかぶる!~」が開かれている。
同企画は「かぶりもの作家」のニシハラ☆ノリオさんによるもので、シマウマ、カバ、エビなど実在するものから地球上に存在しない不思議な形をしたものまで、作品80点を展示している。富士山をモチーフに、頭を下にしてかぶる「地球のかぶり口」など、展示作品はほぼ全てかぶることができる。軽い素材のウレタンで作られているため、誰でも簡単に装着できるという。
ニシハラさんは1971(昭和46)年福岡生まれで、小学生のころから鉛筆のキャップなど、かぶせるものに興味があったという。1995年より美術制作会社で立体造形の制作に携わり、数々のテレビ番組のかぶりもの(主にビートたけしさん担当)や舞台オブジェを世に送り出してきた。そうした中、仕事以外に個人のものを作りたいという欲求が生じ、制作を手掛けるようになる。1個制作するのに所要する期間は1週間~10日で、大きな作品は1カ月かかるものもあるという。
出展作品は地球と宇宙を表現したもので、来場者がかぶることで作品が完成する。鑑賞者が作品をかぶると逆に見られる側になることから、「大人も子どもも、偉い人もそうでない人も、金持ちでも貧乏でも、かぶるという行為でみんな平等になれるのではないか」とニシハラさん。
「思うようにいかないこともあるが、作るプロセスが好きで、苦労を乗り越えて作品が完成した時が一番楽しく感じる」というニシハラさん。「自由に手に取ってかぶることができるので、みなさんかぶりに来て楽しんで」と呼び掛ける。
5月22日・6月5日にはワークショップ「ニシハラ☆ノリオさんとかぶりものをつくろう!」を実施。制作した作品をかぶってアンデルセン公園内を生演奏とともにパレードする。
開催時間は9時30分~16時(土曜・日曜、6月15日の「千葉県民の日」は17時まで、最終日は15時まで)。月曜休館。6月19日まで。