船橋駅から京成船橋駅へ至る住宅街の一角にある古民家風居酒屋「伊酒屋 喜や」(船橋市本町1)が店外に設置したレトロなコカ・コーラ自動販売機が話題を呼んでいる。ここでは、瓶の「コカ・コーラ」をはじめとした清涼飲料を販売している。
自販機は7月23日に設置された。設置当初110円で190ミリリットルの「コカ・コーラ」「スプライト」「カナダドライ」などを販売していたが、「瓶を回収する予定で価格を設定していたところ、瓶を持ち帰る客が予想よりも多かった」(店主の白井健治さん)ため、急きょ150円に変更した。ところが、今度はほとんど売れなくなってしまったため、8月初旬には現在の売価130円(瓶を返却すると10円が戻る)に変更した。瓶のコレクターや子どものころに駄菓子屋に入り浸った思い出のある30代以上の会社員を中心に、「懐かしい」と販売数が伸びているという。
自販機設置の経緯について、白井さんは「越谷のショッピングセンター内で瓶のコカ・コーラ自販機を見つけて、どうしても欲しくなりメーカーに依頼した。運よく撤去したものがあったため、設置してもらう事ができた」と笑顔を見せる。
現在、ペットボトル飲料が主流となっているため瓶の飲料自体の生産が大幅に減っている。それに合わせ、瓶の飲料を販売する自販機自体も製造を取りやめている。現在ある自販機は、過去に製造したものを修理しながら使っているものだという。
「子どものころに瓶で飲んだコカ・コーラの味が懐かしかった。本当は『ファンタオレンジ』『ファンタグレープ』も販売したい」と目を輝かせる。現在は、東日本大震災の影響で瓶の飲料自体の生産も減産しているため入荷が遅れているが、徐々に商品ラインアップは増えていく見込み。