グランドピアノを設置した無人レンタルスペース「スタジオ グランピアノ」(船橋市湊町2)が船橋市役所駐車場そばにオープンし、2月1日で3カ月がたつ。
スタジオオーナー・美濃越さん=船橋市役所そばにグランドピアノが弾ける無人ピアノスタジオ
4.3帖の防音室を備え、防音室内にグランドピアノを設置する同スタジオ。ピアノの練習場所として使う人や、遠方から来て出演前や発表会前などの練習などで利用する人が多いという。
グランドピアノは「ヤマハ C3E」。防音室内は調光調色可能なダウンライト、シーリングライトにし、利用者が好みの雰囲気を演出することができる。三脚兼マイクスタンド、スマホホルダーも設置し、撮影や録音も可能。防音室の手前には広いスペースがあり、一緒に来た人が待てるスペースとして利用できる。
同所を開いたのは美濃越(みのこし)亮太さん。14年ほど前から船橋市内に住む美濃越さんは、現在IT系企業で勤務する。リモートワークのため船橋市内にいる時間が増え、スタジオ運営業務と兼業。「今勤めている企業での仕事は、何でも理詰めで仕事が進んでいく。でも、理屈じゃなくて感性や感覚で動ける仕事をやりたいと5年ほど前から感じるようになり、まずは夢だったピアノ調律師の道を歩み始め、そこからスタジオ開業につながった」と話す。
母・美濃越恵子さんが音楽の先生をしていたこともあり、自宅にグランドピアノがあったという。亮太さんはいろいろな音楽を聴くことが好きだったものの、自宅のグランドピアノを触ることなく過ごした。24歳の頃、姉の影響でチェロを奏でるようになると、当時住んでいた都内の社会人オーケストラに所属し、さまざまなコンサートに出演してきた。
その後、「音楽が大好き」「自分がやりたいことをやりたい」という思いも重なり、会社に勤務しながら調律スクールに通い基礎的な技術を習得。さらに「調律技術をより高めるためにも定期的にピアノを調律したい」 と考え、独自にリサーチした結果、地元・船橋にピアノを置いた無人スタジオの開業を決意したという。
防音室での演奏はピアノに限らず、木管楽器やボーカル練習なども可能。ただし、金管楽器、打楽器、コントラバス、電子楽器などの大音量が出る楽器は使用禁止。複数人での利用も可。
「せっかく音楽好きがここに集まるのだから、そのつながりを生かしたイベントの実施なども実現できたら」とも。「待ち合いスペースはリトミックなどに使うことも可能」と美濃越さん。
スタジオ利用可能時間は7時~24時。料金は30分800円。