日本生命とNTT東日本による「合同野球教室」が6月29日、NTT東日本船橋グラウンド(船橋市飯山満町2)で開催され、市内小学生107人と各チームの指導者や保護者が集まった。
指導者向けに講義を行う飯塚さんと杉浦さん(奥)=日本生命とNTT東日本が合同野球教室
強豪社会人野球チームを持つ両社。社会人野球の日本一を決める「都市対抗社会人野球」で、日本生命野球部は4回、NTT東日本野球部は2回、優勝している。
同日、NTT東日本が所有する船橋グラウンドと屋内練習場を使い、両チームによる練習試合の前に小学4~6年生を対象とした合同野球教室を開催。船橋市野球協会に加盟する小学生チームのうち、参加表明のあった36チームから107人が参加した。
指導に当たったのは、両部各選手とコーチ、総勢約60人。元日本生命の投手で、過去に3回のオリンピックで活躍した杉浦正則さん、NTT東日本の選手を経て同チームの元監督、さらに高校野球の解説者としても知られる飯塚智広さんの姿もあった。
今回の野球教室は、杉浦さんと飯塚さんが「子どもたちのために一緒に何かできないか」と話していたことから実現した。両社が合同で野球教室を開くのは初めて。
野球教室は約2時間。ポジションごとに分かれた練習では選手が実演を交えながら、キャッチボール、ノックなどのメニューに取り組んだ。選手らは子どもたちに積極的に声をかけ、褒める様子が多く見られた。メニューが終わるごとにグループで集まって、子どもたちを交えた振り返りも行われた。
飯塚さんと杉浦さんが講師となり「指導者向け」の講義も行い、杉浦さんは「子どもたちには選択肢をいっぱい与えてあげてほしい。そこから自分で選んでもらって進むのがいい」と話し、飯塚さんは「子どもたちが楽しんで野球することが一番大切」と、思いを指導者に伝えた。
最後はバッティング練習を行い、選手が手本で見せたホームラン打には、子どもだけでなく保護者からも大きな歓声が上がった。教室後に行われた両チームの練習試合では、一部の子どもが選手と一緒にベンチに入り、選手たちの声がけなどを間近で学べる機会もあった。
参加した小学5年の男児は「選手のスローイングを間近に見られて良かった」と話し、保護者の一人は「子どもがキャッチャーで、他チームのキャッチャーの子たちと一緒に練習できたのは、なかなかない機会で良かった」と話し会場を後にした。