老人福祉施設「船橋健恒会ケアセンター」（船橋市金杉町）のおばあちゃんが夏見台幼稚園（夏見台2）の園児と一緒に芋掘り体験をする会が10月26日、行われた。主催は、船橋市内で農業を営む青年の集まり「船橋市農業青年クラブ（船橋4Ｈクラブ）」。

　同クラブは毎年、市内の幼稚園・保育園を対象に芋掘り体験を実施している。今年は、10月中旬に市民グループによって発表された「アンデルセン公園の高放射線量問題」があったため、事前に「ベクレルセンター」（柏市）で同地収穫の芋を自主検査し、同時に芋掘りを行う畑での空間線量調査も行ったうえで開催した。調査の結果は、芋の調査が「検出なし」、空間線量調査が高い時でも0.15マイクロシーベルトを超えることは無かった。「この数値は、船橋市がホームページで公表している市内各公共施設の放射線量の平均数値よりも少ない値」（同クラブ広報担当）だという。

　天候に恵まれたこの日、同園の園児80人と健恒会のおばあちゃん3人が一緒になって約700株の芋掘りを体験した。芋掘り体験した園児は「おばあちゃんは芋掘りが上手だった。掘り方を教えてもらった」とほほ笑む。石毛はなさん（95）は「しばらくぶりで農業をやった。子どもたちと接することができてとても楽しかった」と目を細めた。同園では異年齢保育を実践しており、子どもたちの発育や情操教育に役立てている。

会を終えて、同クラブの永田泰秀会長（28）は「おばあちゃんと園児が一緒になって土に触れ、交流する機会を持つことができて良かった」と振り返る。「地元の食材が安心・安全だという事をPRする機会を増やしていきたい」とも。