農産物直売所「味菜畑」そばの畑(船橋市豊富町)で1月19日、無病息災を願って「どんど焼き」が行われ、市内から約50人の親子が参加した。
正月飾りと一緒に積み上げられたまきやぐらへ火をつける参加者(関連画像)
「どんど焼き」は全国に伝わる小正月の火祭り行事。田んぼや空き地に長い竹(おんべ)や木、わら、カヤ、杉の葉などで作ったやぐらや小屋(どんどや)を組み、正月の松飾り・注連縄(しめなわ)・書き初めなどを家々から持ち寄り、1カ所に積み上げて燃。
どんど焼きの火にあたり、その火で焼いた団子を食べれば1年間健康でいられるなどの言い伝えもあり、無病息災・五穀豊穣(ほうじょう)を祈る民間伝承行事としても伝えられている。
この日はNPO法人「船橋子ども劇場」(TEL047-424-0851)主催の下、初めに年男・年女の参加者から団子をせいろで蒸したまゆ玉がまかれた。正月飾りと一緒に積み上げられたまきやぐらへ子どもたちが点火すると、一気に火が燃え上がった。
火が満遍なく広がるのを待つ間、参加者全員で「花いちもんめ」など昔ながらの遊びを楽しみ、手作りの豚汁も振る舞われた。
どんど焼きの残り火では参加者全員がソーセージやナゲット、餅など持ち寄った食材を竹串に刺して火に当て、焼きたての味を楽しんだ。中にはミニバーベキューさながらの網焼き牛タンを味わう参加者や、会場の畑近くに店舗をかまえる「農産物直売所 味菜畑」(豊富町、TEL047-456-2750)へさつまいもなどの食材を追加で購入しにいく参加者の姿も見られた。「こんなふうにソーセージを焼いたことはなかったので楽しい」と笑顔を見せる男の子も。
スタッフの石沢さんは「子どもたちが昔ながらの伝統を体験するほかに、火の取り扱いについても学んでもらいたかった」と話す。「最近では市内でどんど焼きができる畑も減ってきてしまったが、今後も続けていきたい」とも。
同団体は1975(昭和50)年に活動を開始し、演劇鑑賞を軸に、遊びや自然体験、社会体験などの子育て応援事業を行っている。