船橋・習志野市内に事務所を構え建築家5人が現在、丸善津田沼店(習志野市谷津7)で「ふだん木の住まい」と題した作品展を開いている。
参加するのは、鈴木晋さん、豊田和久さん、野平史彦さん(以上、船橋市)、田端友康さん、八田雅章さん(以上、習志野市)。それぞれ一級建築士として事務所を構える代表者だが、「建築家は、ハウスメーカーや工務店と比べて一般消費者との接点が少ない」(野平さん)と考えていたという。
5人が共通して取材を受けた「千葉の建築家とつくる家」(建築ジャーナル刊/2011年9月発行)の発行が一つのきっかけとなり、「知ってもらう機会を増やそう」と活動を開始。5人で「ケンチク・フラット」を立ち上げた。
普通、「家を建てる場合、8割くらいの方がハウスメーカーや工務店に依頼している」と鈴木さん。「建築家に頼むと設計料が加算され高くつくと思われがちだが、ハウスメーカーで建築する場合でも、実は設計料はかかっている」と田端さん。事前に建築家に相談する事で、設計料を支払っても、建築総額が安くなる場合もあるという。「建築家の建てる家はライフスタイルと向き合って設計する家。住まう方がどんな風に生活や人生を送っていくのか、そこに合わせた提案をしていくのが建築家の仕事」と八田さん。
奇抜なデザインや無機質な住宅を提案するのではなく、「人が住んで初めて建築。人が住むための入れ物をデザインするのが私たち」と豊田さん。「ライフスタイルを楽しめるトータルデザインをコーディネートしてくれるのが建築家」だという。
11月末までは、丸善津田沼店(津田沼市谷津7)2階の「千葉の建築家とつくる家」の書籍展示コーナーでパネルを展示。パネルでは5人が関わった家を紹介する。11月29日~12月4日は西武百貨店船橋店(船橋市本町1)で、実際に建てた住宅の建築模型や図面も展示する。会場には「ケンチク・フラット」のメンバーが常駐し、建築に関する相談にも応じる。
問い合わせはケンチク・フラット事務局(TEL 047-473-8330)まで。