船橋・御滝公園そばの「御滝花園」(船橋市南三咲2、TEL 047-448-2222)で現在、約2万株のパンジーやビオラ、1万株のガーデンシクラメンを販売している。11月下旬からは1万株のギフト用シクラメンの販売も始まる。
11月下旬から温室を開放してシクラメンの販売も開始する(関連画像)
御滝花園では、毎年種類や色を消費動向なども参考にしながら選び、種苗会社から種を買い付けている。今年もパンジーやビオラはフリンジ咲きや変わり咲き、2色咲きなど100種類以上、100色が販売中。11月下旬に販売を開始するシクラメンは40種類80色をそろえる。中でも数量限定で10色用意がある「組織培養で育苗したシクラメン」が今年の目玉商品だという。
すべて庭先直売なので、生産者からじかに購入でき、育て方などのアドバイスがもらえると園芸愛好者からも評判だ。シクラメンは温室を開放して直売する。
「パンジーやビオラ、シクラメンは寒さに強いので初心者でも育てやすい」と同園3代目の三好邦周(くにちか)さん(43)。「パンジーやビオラは8月お盆前後に種をまくが、寒さに強い花だけに暑さには弱く、種まきから1カ月後に販売用ポットに定植するまでが腕の見せどころ」「シクラメンは1年かけて育てている。開花時期が長いシクラメンは4月から5月まで楽しめ、人気がある」とも。
11月7日からは毎週金曜に「ガーデニング園芸教室」を開催。この日は販売を開始したビオラやパンジーを使っての「ハンギングバスケット」の教室が開かれた。100色からお気に入りの組み合わせを考える花選びは、「難しいけれどとても楽しい作業」と参加者の中井川さん。
「ハンギングバスケット」は空中庭園というカテゴリーに属するもので、人間の目線の高さで花々を楽しもうというコンセプト。日本では1990年代ごろから取り入れられているという。
三好さんの教室に通っている金杉在住の秋山さんは「先生の色合いのセンスが好き。家族のように花を扱う先生の気持ちにほれ込んでいる」と話す。「毎年御滝花園から鉢物を購入して、親戚に送っている」とも。
「御滝花園」は1918(大正7)年、三井財閥グループと千葉大学園芸学部がオランダより輸入したチューリップの球根を試験栽培する日本球根植物試験場として、船橋市南三咲に開園。戦前は、ボタン・西洋シャクヤク等の露地栽培、戦後は温室での花卉(かき)栽培に転換した。市内には10件の花園があるが、市内のみならず日本国内でパイオニア的に生産・供給を果たしてきた。
三好さんは高校卒業後、花卉園芸研修としてオランダへ渡り、「D ・F ・A」(オランダ農水省認定の国際ライセンス)も取得。「ハンギングバスケットマスター」の資格も有している。
営業時間は9時~17時。