モーター製造を手掛ける「協和工業」(船橋市栄町2、TEL 047-431-5525)が11月、低落差で発電可能な「マイクロ水力発電装置」を開発し、西浦下水処理場(船橋市西浦1)で船橋市と共同で実証実験を行っている。
水力発電機はインライン型(縦横取付可能)で低落差・低回転で活電が可能な装置(関連画像)
同社担当者は「きっかけは、売電が可能になったということと、何より東日本大震災が大きかった」と話す。「出力5キロワットの機種から開発を始めた」とも。
同実験では、浄水処理場のプールから二俣川へ放水するパイプに5キロワットの出力発電装置を取り付け、2~4メートルの落差で生じる水流で水車を回して発電する。
開発した装置は、1.5キロワット、5キロワット、10キロワットの全4種類。同社によると、費用は5キロワット装置の場合、取り付け場所で若干差は出るものの工事費込みで約1000万円という。板谷直正社長は「装置を1年間稼働した場合の発電で試算すると、5~6年で元がとれる」と話す。
プールや水族館などの排水、水の循環システムに取り付けることで発電が可能になり、その電気を設備稼働電力に充てることもできるという。現在、市内をはじめ、市外からも問い合わせがあり、自治体からの見学もあったという。
実験は2016年3月まで行う予定。