船橋市北部の農地の真ん中で丸山さん夫婦が5月の開花に向けて開園準備を進めている趣味のバラ園「しろちゃんローズガーデン」(船橋市小野田町)が「立派過ぎる」と近隣住民の間で話題になっている。
現在、5月の開花に向けて剪定や土作りなどを進めているバラ園(関連画像)
バラ園を準備しているのは丸山直人さん(48)、智子(のりこ)さん(48)夫婦。同園は、広さ約250坪の農地に180株のバラを植えている。現在は5月の開花に向けて剪定(せんてい)や土作りなどを進めている段階だ。年内に10株程度を追加し、秋までには190株、約180種のバラを順次開花させていくという。
バラ園は、障がい者福祉施設の誠光園(小野田町)すぐ近くだが、地目が農地のため住所の地番は割り振られていない。
丸山さんは大手宅配便会社に勤務する会社員。6年前勤務中に足を骨折し、8カ月間入院したのがきっかけでバラ園芸に足を踏み入れた。それまで智子さんが趣味で行っている家庭園芸に興味すらなかったという直人さんだったが、外出が困難なため外出の必要がない園芸に興味を持つようになったという。
最初の一株は京成バラ園で購入したという。「草花だとすぐに終わってしまうので、年間通じて手入れをしなければならないバラを薦めた」と智子さん。「育てるのが難しいバラだからこそ、初めて開花したときの美しさに心を打たれた」と直人さん。
何気なく始めたバラ園芸は、気付くと70株に増え庭中を埋め尽くした。近所でも話題になるほどのバラ屋敷になったが、直人さんの気持ちは満たされず「もっと多くの人にバラを見てほしい」と気持ちが募ったという。
仕事で付き合いのあった農家に相談を持ち掛けたところ、一昨年10月に現在の場所を借り受けることができた。
規模の大きすぎるバラ園を手掛ける夫に対して智子さんは「以前は休みの日には、起きたらすぐにビールを飲んで暴れん坊将軍と水戸黄門を見ている生活だった。それに比べたら朝早くから起きて体を動かしてくれている方がいい」と笑顔を見せる。
1年かけてフェンスを立て農地を囲んだ。土も一から勉強し土壌改良剤などを用いてオリジナルの配合で専用のものを作った。最初の株を植えてからの6年間、本を買ったり、バラ園に通ったりしながら独学で勉強を続けた。
「プロではないので珍しい品種を咲かせる、新種を生み出すなどはできない。代わりにバラに囲まれた空間を演出したり、支柱に巻きつける『オベリスク』と言われる咲かせ方にチャレンジしてみたりと咲かせ方に工夫している」と直人さん。平日は会社勤務があるため、休日を使って園の手入れを行っている。
バラの最初の開花は5月予定している。4月~12月までほぼ途切れることなくバラが咲き続けていると思うので、近くにいらっしゃる際にはぜひ」と直人さん。今後は、バラの咲かせ方についての指導や、オリジナルのバラ専用の土を1キロ単位で割安に販売するという目標も持っている。
問い合わせ先は丸山さん(TEL 090-3591-8365)まで。