船橋の東部公民館(船橋市前原西2)で3月29日、南極料理人とJR駅長による小・中・高校生対象の職業講演会が行われた。主催は同館生涯学習部。
講師は、JR東日本錦糸町駅の駅長・鈴木憲雄さんと、海上保安庁の日本南極地域観測隊で料理を担当していた元南極料理人の篠塚和延さん。
駅長の鈴木さんは「一日の乗車人数10万4000人、安全を乗せて」をテーマに講演。年間輸送人員62億4600万人にも及ぶJR東日本で、どのような点で仕事にやりがいや喜びを感じ、どんな仕事が大変なのかを、業務向上のために実践してきたことを振り返りながら話した。
元南極料理人の篠塚さんは「マイナス40℃昭和基地の観測隊を支える南極料理人」をテーマに、多数のスライドを交え講演。第53次南極観測隊の料理人に至るまでの経緯や、南極で作った数々の料理、観測隊との基地での過ごし方などを話した。南極の氷山などの景色や迫力ある動物などの写真が登場すると、会場から感嘆の声が上がった。
「将来を担う子どもたちに、進路を決める参考にしてほしいとの思いで企画した」と同館の斎藤さん。当日は、小・中学生から家族連れ、高齢者まで幅広い年齢層が来場した。「今回は特にユニークな方々にご出演いただき、話題性があったためか、幅広い世代に来場いただけた」と喜ぶ。