「船橋吹奏楽団」の名誉創設者箕輪弘之さんが亡くなって丸1年になる4月11日、船橋市民文化ホール(船橋市本町2)で生前の業績と栄誉をたたえた追悼演奏会を開催する。
演奏する曲目は「メダリオン」「ペルシャの市場にて」「口笛天国」「帰れソレントへ」「デイ・トリッパー」「SUKIYAKI」「交響詩フィンランディア」「マイ・ウェイ」など。指揮者は大塚哲也さん、司会は竹下美智男さんが務める。箕輪さんの青年期から晩年最後の指揮までの音楽人生を振り返る演奏会となっている。
箕輪さんは、終戦直後にボーイスカウトを母体に音楽隊を発足。ボーイスカウト退団後に船橋吹奏楽団を組織した。オーケストラの譜面しかない時代に、吹奏楽の譜面を手作りで作成し、楽器がなければ進駐軍からの払い下げで壊れたものをもらい受け、修理するなどして楽団を盛り上げていった。
手探りで吹奏楽団を作り上げる中で船橋市の音楽文化の礎を築き、後に続く市民楽団の育成に尽力した。同楽団の卒業生には多くの音楽指導者が育っており、現在のスクールバンド全盛時代の足掛かりを築いた一人としても知られている。