船橋のピザ店「コンパーレコマーレ」(船橋市湊町2)で4月19日、サイクロンで甚大な被害を受けたバヌアツ共和国を支援する企画「バヌアツってどんな国?小松菜DEチャリティーナイト」が行われた。
バヌアツで食される「ラップラップ」を船橋産の小松菜生地で(関連画像)
船橋在住のバヌアツと関係のある人々が、同店店主の吉田雅昭さんと共同で企画した。参加者は船橋市を中心に、友人知人の紹介などで集まった25人。その多くがマスコミを通じてバヌアツの被害状況を知り、「自分にも何かできないか」と考えていたところ、フェイスブックを通じて企画を知ったという。
店内のプロジェクターでは、バヌアツのジョー・ナトゥマン首相が復興への協力を求めるメッセージや、火山口の映像、透き通った海などサイクロン前の美しい自然を紹介する映像を流した。
また、この日は「世界一まずいけど、世界一愛されている飲み物『カバ』の味見体験」も行われた。バヌアツでは、カバを一緒に飲むことでコミュニケーションが深く取れるようになり、人間関係を円滑に進めることができるといわれ、街中に「カバBAR」が点在するという。
カバは植物の根を原料とした飲料。一番の特徴は、口に含むと舌や口腔(こうくう)内がしびれること。ほのかに泥のような香りがし、口に含むと漢方薬を煎じて汁にしたような風味と苦みが広がる。長い時間口に含んでいるとしびれがひどくなり、大量に飲むと頻尿の症状も現れるという。気持ちを落ち着かせる効果があるため、飲量と体質によっては脱力感に襲われることもあるという。
バヌアツへの寄付を目的にした食事会では、バヌアツで食される「ラップラップ」の生地に西船橋産の小松菜を使うなどオリジナルアレンジを加えたものや、現地のイメージを守りながら作った船橋産スズキの香草焼きやホンビノス貝の酒蒸しなどを提供。船橋産の小松菜やホンビノス貝は、生産者からの協賛で代金の半額が寄付に充てられた。