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船橋・金堀町で悪魔払いの伝統行事「豊年棒」

日枝神社での出発の儀式

日枝神社での出発の儀式

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 船橋市内北東部に位置し、田園風景が広がる日枝神社(船橋市金堀町)で7月15日、伝統行事「豊年棒(ほうねんぼう)」が行われた。

豊年棒をかつぎ掛け声を練習する子どもたち

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 豊年棒とは、同町で1月17日に行われる「初ばやし」と対をなすといわれる悪魔払いの行事。化粧縄を施し榊(さかき)の枝を付けた丸太を同所からみこしのように担ぐ。18時ごろから2~3時間かけ町内の家々を訪問し、玄関先で掛け声をかけ悪魔払いをするというもの。古くから農業をなりわいにしてきた地域ならではの行事として市から重要視されている。

 今年参加した子どもは、男女合わせて5人の小学生と高校生1人。「自分たちの代にはもっと人が多くて活気があったんだが」と、かつて豊年棒を経験し、今では手伝う側に回った町内の若者たち。訪ねた先の住人も「昔に比べると子どもが少なくて寂しい」と話した。

 もともとは男子児童限定の行事であり年齢の幅も決まっていたが、地域の少子化が進むにつれ、柔軟にルールを変え行ってきたという。町内会会長の会田弘さんは「農家のお嫁さん問題が切実。子どもがとにかく少ないから、もしかしたらこういう形式でやるのは今年で最後になるかもしれないが、形を変えてでも続けていきたい」と話した。

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