船橋市民文化ホール(船橋市本町2)で8月9日、船橋吹奏楽団出身の国際的指揮者・武藤英明さんによる講演「平和の集い~ふなばし2015~」が行われる。
船橋市は1986(昭和61)年12月に「平和都市宣言」を行い、世界の恒久平和を願い、理解と認識を高めることや平和の尊さや戦争の悲惨さを後世に伝えるため、毎年「平和の集い」を開催している。
今年は船橋吹奏楽団で学び、現在チェコ国立室内管弦楽団の指揮者として活躍している武藤秀明さんが講演。3歳から船橋で育った武藤さんの出身は長崎県雲仙市。「被爆が原因で亡くなった親族もいる」と武藤さん。
チェコをはじめ、世界各国で演奏をしていく上で、互いの文化を理解し、尊重し合うことがいかに大切かということを実感した。その立場から、「感性」をテーマに、悲惨な戦争を繰り返さないためにいかに感性を磨いていくかという観点から講演する。船橋ジュニアオーケストラによる「戴冠式行進曲」(マイアベーア作曲)などの指揮を執り、若い演奏家たちと共に出演する。講演は手話通訳と要約筆記あり。
同日には、NHK広島放送局が募集した被爆体験記に寄せられた手記をもとに制作されたアニメ「ヒロシマに一番電車が走った」を上映。戦地に召集された男たちに代わり、広島の路面電車を10代の少女たちが運転していた第2次世界大戦末期、原爆で傷つきながらも、生き残った人々のために電車を動かし、地獄からはい上がろうとする少女たちを描いている。
2014年度広島市平和式典派遣者報告会も行う。昨年広島に派遣された中高生たちが現地で感じ考えたことを、来場者や市民に向けて発信。フェイスビル5階や市役所1階では、広島・長崎の原爆写真パネルを展示する「平和写真展」を開催する。
開場は12時40分。アニメ上映=13時~、報告会=13時55分~、後援会・演奏会=15時~。入場無料、予約不要、定員1000人になり次第入場制限あり。
問い合わせは船橋市役所総務課(TEL 047-436-2122)まで。