船橋市民文化ホール(船橋市本町2)で8月22日、船橋ジュニアオーケストラによる「創立35周年記念 定期演奏会」が開催された。
「船橋ジュニアオーケストラ」は1981(昭和56)年、船橋市教育委員会が子どもの健全な育成を目的に設立。当初30人ほどだった部員は、現在では10~22歳の100人を超える大所帯になっている。
開演前にはロビーコンサートもあり、本編ではファゴットアンサンブルの演奏から始まり、マイヤベーア「歌劇 預言者より戴冠式行進曲序曲」、チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23」「交響曲第4番ヘ短調作品36」の3曲を演奏。チャイコフスキーの曲は1曲が30分近い大曲だった。アンコールではポルカの「雷鳴と稲妻」を演奏した。
指揮はチェコ在住の武藤英明さん。武藤さんは、同団の今年3月のスプリングコンサートと2013年の船橋ジュニアオーケストラプラハドヴォルザークホールでの演奏を大成功に導いた。ピアノには、2014年に岐阜県芸術文化奨励賞を受賞した経歴を持つピアニストの佐分利弦さんを迎えた。
同団は年2回定期演奏会を開催し、スプリングコンサートは部員たちの希望を踏まえた選曲、夏の演奏会はステップアップのため指導者が選曲する決まりとなっている。「今回の2曲はとても難しい曲だが、35周年なのでスケールの大きな曲にチャレンジした。4月から練習をスタートして、先週の合宿から今日までの1週間は毎日練習。総仕上げのためによく頑張ったと思う」と指導者の佐々木さん。
2つの大曲の力強い演奏に観客は魅了され、孫の演奏を聴きに来たという女性は「いつも定期演奏会は楽しみにしている。今回の演奏は特に素晴らしい」と笑顔で話した。