船橋市飛ノ台史跡公園博物館(船橋市海神4、TEL047-495-1325)で現在、「船橋の遺跡展」が行われている。
船橋市では、昭和40年代から宅地開発やインフラ整備などにより、各地から遺跡が次々に発見されている。毎年30件以上の埋蔵文化財の発掘調査が行われており、現在では200カ所を超える遺跡の存在が確認されている。
今回の展示品は、市内で発掘された旧石器時代から江戸時代初頭まで遺跡と、その現場の写真が中心。学術的に非常に貴重な取掛西貝塚や飛ノ台貝塚、古墳の跡と思われる小室台遺跡や、県内でも貴重で教科書でしか見られないような和同開珎(わどうかいほう)、瑞花双鳳五花鏡も含まれる。
縄文時代の鳥の骨などで作った縫い針やツノガイをビーズのように小さく切って作ったアクセサリーなど細かなものも。
船橋市教育委員会文化課埋蔵文化財調査事務所(二和東5)、現在閉館中の船橋市郷土資料館(薬園台4)と同館が保管している資料を、時代別に整理し、解説している。
担当の同館学芸員の栗原薫子さんは「現在COP21等で危機的な地球の温暖化が問題になっている。しかし縄文時代は環境の変化に対応しつつ1万年以上も継続可能な社会が営まれており、昨今国内外の研究者の間で評価が高まっている。同遺跡展で船橋の歴史を知り、埋蔵文化財の大切さを知るきっかけとなれば」と話す。
開場時間は9時~17時。入館料は、一般=100円、小中高生=50円、市内在住の中学生以下は無料。12月27日まで。23日には、学芸員によるギャラリートーク(展示解説)を行う。