中山法華経寺(市川市中山2)周辺で2月26日、中山商店会主催の外国人向け「中山法華経寺散策ツアー」が行われた。
参加者は船橋市国際交流協会などを通じて募集、アメリカ、ルーマニア、フィリピン、マレーシア、ロシア出身などの外国人16人。法華経寺周辺の散策を通し、煎餅焼き、和菓子作り、生け花の体験などを通して日本文化に親しんだ。
JR下総中山駅から法華経寺へと続く商店街は、法華経寺入り口の黒門を挟んで市川市と船橋市の2市から成る。NPO法人「子育て町づくり・中山」代表で中山商店会の有岡仁美副会長は「今回のツアーは、中山地域の活性化に取り組む私たちNPOも協力している。年2回、子ども向けに同様のツアーを行っており、過去にツアーに賛同してくれた商店に今回も協力をお願いした」と話す。
当日昼過ぎ、参加者は京成中山駅に集合。同商店会の三橋正美会長が「浅草や銀座、渋谷だけでなく、歴史的な地域である中山の法華経寺などの散策や日本の伝統的なものを体験して楽しんでもらえれば。今日の体験をぜひフェイスブックやインスタグラムなどのSNS で広めてほしい」と、英語であいさつした。
ツアー一行は3つのグループに分かれて法華経寺境内を散策。それぞれのグループに通訳が同行した。参加者は歴史的な境内の建物について熱心に見学し、質問していた。
煎餅焼き体験は菊寿司(市川市中山4)2階の座敷で行い、「味好(みよし)屋」(船橋市本中山2)店主に焼き方を教えてもらいながらホットプレートで生地を焼き、しょうゆだれを塗ったり、カレー粉をかけたりとオリジナルの煎餅作りを楽しんだ。
生け花体験は花吾商店(市川市中山4)で開催。用意した竹筒の花器に梅や菜の花、スイートピーなどを使ってアレンジを楽しんだ。
和菓子作りは「下総松月堂」(市川市中山4)で、店主がお盆に盛られた饅頭や季節を先取りしたデザインの細工が施された生菓子の説明をした後に、桜餅の皮焼きを体験した。
母子で参加したアメリカ人女性は「とても楽しかった。生け花が一番良かった」とコメント。フィリピン人女性は「お寺が素晴らしかった。体験はどれも初めて」と目を輝かせた。体験したそれぞれの場所で、自身が作ったものを土産用にプレゼントされ喜んでいた。
今回ツアーの予約窓口はNPO法人「アフタースクール」(船橋市本中山4)。同NPO代表理事の桑野秀男さんは、「このような外国人向けツアーは商店会では初めての開催。2012年に東京オリンピックがあるし、これからますます増える外国人旅行者に中山にも来てもらいたい」と期待を込める。