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船橋・三咲の「病児保育室わかば」、県内初の送迎対応付き病児保育事業

玉元院長と尾﨑さん

玉元院長と尾﨑さん

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 新京成線三咲駅そばの「コミュニティクリニックみさき」(船橋市三咲3)内に5月8日、送迎対応付きの「病児保育室わかば」(TEL 047-448-4008)がオープンした。

病児保育室内(関連画像)

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 市内に病児保育所は5カ所あるが、タクシーによる送迎対応が可能になったのは同院が初めて。船橋市では、保育所などで子どもが急に体調を崩しても保護者が仕事の都合ですぐに迎えに行けない場合に看護師らがタクシーで迎えに行き、一時的に病児保育室で預かる「送迎対応付き病児事業」を同日に始めることから、同院もこのタイミングに合わせて開設に踏み切った。

 「送迎対応付き病児保育事業」の対象児童は、事前に「病児保育室わかば」に登録をした市内の保育園、認定こども園、小規模保育事業所、幼稚園などに通う未就学児。登録は健常児も可能で登録料はかからない。現在約30人の登録があり、登録者は近隣地域から西船橋方面など広範囲にわたる。

 保育施設と「病児保育室わかば」間のタクシー代は船橋市が負担するが、利用料以外に受診料は実費負担となる。「送迎対応付き病児保育事業」は2017年度から始まった厚生労働省の「病児保育事業」の一つで、事業の運営費用の一部は国が負担する。

 船橋市医師会会長であり「コミュニティクリニックみさき」の玉元弘次院長は「保育施設で急病になり保護者がすぐに迎えに来られない場合、一番困っているのは子どもたち。働く母親たちの苦労を目の当たりにしており、子どもたちのためにこの事業を始めるに至った。保育施設から速やかに病院で受診後、病児保育室で子どもを預かることにより、インフルエンザなどの伝染性感染症の拡大を防ぐこともできる」と話す。

 「病児保育室わかば」室長の尾﨑千景さんは「働く保護者は子どもが急病でもすぐに迎えに行けない苦しい立場の人が多い。急病になった子どもは、過酷な保育現場では十分に看護する余裕がない。この福祉事業を多くの保護者に知ってもらい利用してほしい」と話す。

 定員は3人だが、「状況に応じて定員を増やしていきたい」と玉元院長。

 「病児保育室わかば」の開設日時と利用料金は、月曜・火曜・木曜・金曜の8時~18時=2,000円、5時間以内は1,000円、土曜=8時~13時(1,000円)。祝日と年末年始は休み。

 「送迎対応付き病児保育事業」に関する問合せは船橋市役所保育認定課(TEL 047-436-2329)まで。

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