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船橋のスズキ網元6代目が著書「漁魂」発行 継続可能な漁業目指して

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 スズキの水揚げ日本一の船橋で巻き網漁業を行う「大傳丸」(船橋市湊町3)と海鮮問屋「海光物産」(船橋市湊町1)を経営する大野和彦さん(58)が10月15日、著書「漁魂」を発行する。

「漁婚」表紙(関連写真)

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 大野さんは1959(昭和34)年船橋市生まれ。明治大学商学部卒業後、大傳丸入社。1989(昭和64)年、同業の中仙丸と共同で海光物産設立。スズキの生け締め神経抜きを「瞬〆」として商標登録するなど魚食文化の普及に努めている。

 大野さんによると、船橋漁港で揚がるスズキは一昨年に比べ昨年水揚げが減少したという。「今までは安ければ、その分たくさん捕って市場に出せばいいという風潮だった。しかし、昨年の漁獲量減少、オリンピックに向けての持続可能な漁業へのチャレンジなどで漁の仕方を見直さなければならない時期になっているのを感じる」と大野さん。2020年東京オリンピックで選手の食事に江戸前海産物を提供したいと考えているが、そのための世界基準取得には1,000万円以上の経費、1年半以上の期間がかかるという。

 国内では1984(昭和59)年をピークに漁業従事者は減り続けているが、アメリカ・カナダ・ノルウェーでは漁業は成長産業となっている。大野さんで6代目となる網元大傳丸の歴史と伝統を伝えるために今回、「漁魂」の執筆を決めた。

 仕様は、四六版サイズ、192ページ。定価は1,700円(税別)。船橋市内の書店を中心に販売するほか、電話での注文も受け付ける予定。

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