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市民がオリジナルミュージカル熱演 船橋市民文化ホール初の試み

演技と演奏の全てが市民によるもの

演技と演奏の全てが市民によるもの

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 船橋市民文化ホール(船橋市本町2)で9月16日・17日、市民が出演するミュージカル「アンデルセン・光と影の物語 ~最終章 そして新たな旅立ちへ~」の本公演が行われた。

ラテン語学校でのハンス(関連画像)

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 今回の公演は2015年から始まった3年事業「アンデルセンプロジェクト」の集大成。同プロジェクトは一般財団法人地域創造の公的助成制度を活用し、文化芸術活動を地域に普及させていくことを目的にしている。船橋市の姉妹都市であるデンマークのオーデンセ市生まれの作家ハンス・C・アンデルセンを題材とした、幅広い年齢層の市民が参加できる創造事業を進めてきた。

船橋市民文化ホール館長の加藤健一さんは「年に15回ほどあるホール主催の事業の一つだが、演技と演奏の全てが市民によるミュージカルは当ホール初の試み」と話す。今年は船橋市の市制施行80周年でもあることから、市民力を活用した公演にしたという。

同プロジェクト2015年の朗読劇では、14歳に家を出てからのアンデルセンの物語と作品「雪の女王」の世界を表現。2016年は音楽劇「小さい者たちの歌・あふれる物語~第2章「絵のない絵本」「人魚姫」ほかより~」でアンデルセンの物語を展開。今回はアンデルセンの少年期にオーデンセから大都会コペンハーゲンに出て、悩み苦しみながら成長する様を描いたオリジナルミュージカルを作り上げた。

 出演者は、今年3月発行の「広報ふなばし」での公募に応募した小学5年生から70代までの68人(うち船橋市民は51人)で、演劇未経験者からアマチュア劇団の経験者までさまざま。今年5月からプロの指導者の下、37回のワークショップで練習を積み重ね、本番に臨んだ。

船橋フィルハーモニー管弦楽団が迫力ある生演奏でミュージカルを盛り上げた。脚本・演出は劇団キンダースペース主宰の原田一樹さん、芸術監督・作曲は船橋市芸術アドバイザーの和田啓さん。劇中歌「ハンスのワルツ」「旅のつづき」などの作詞を原田さん、作曲は和田さんが手掛けた。

 公演は連日ほぼ満席となった。子ども時代のハンスを演じた芝山東小学校5年生の横山琳太郎君は「劇に出るのは初めて。緊張したが、練習の全てを出し切れた」と笑顔を見せる。洗濯女と黄金虫を演じた海神在住の阿武智子さんは「プロジェクトの1回目から参加している。皆さんに支えられた」。シニア劇団に在籍し、高齢のハンスを演じた山本善一さん(74)は「先生方の指導のおかげ。仲間みんなで作った感じでいい思い出ができた」と話した。

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