船橋市地方卸売市場の近くに、イタリア直輸入の素材を使う「和風イタリアン酒場だるま」(船橋市宮本6、TEL 047-460-0417)がオープンして約3カ月を迎えた。
経営は、ヨーロッパからの輸入食材を扱う「ミルトス」(神奈川県川崎市)の社長、盛宗一郎さん(40)。以前同じ場所にあったチキンラーメンの店「ラ・シゴーニュ」のオーナーが、盛さんが経営するキックボクシングジム「DUROGYM」(千葉市美浜区)の会員だったため話をもらい、後を引き継ぐ形で自社が扱うイタリア食材を中心とした店としてオープンした。
店名の「だるま」は、これまでさまざまなピンチに見舞われながらも、全てをチャンスに変えて乗り越えてきた盛さんの「七転び八起き」の人生だったことから名付けたという。「『だるまと名の付く店にうまい店が多かったことも理由の一つ」とも。店長を任されているのは、同ジム会員の渡朱音さん。東京都内を中心に約8年間飲食業界に携わり、その経験と知識、接客が好きなことが決め手となり店長として店に立つ。
店舗面積は10坪。店内は和モダンを基調とした落ち着いた雰囲気のインテリアでそろえ、カウンター8席と奥に8人まで座れる座敷がある。扱うイタリア食材は全て盛さんが現地の生産者から直接買い付けてきたもので、「大手の飲食店や企業には数が回らない希少なものばかりをそろえている」という。「有機野菜のトマト煮込み バケット付き」(550円)、一粒一粒手摘みした「グリーンオリーブ」、「ブルーチーズ」(以上300円)、16カ月熟成した「生ハム」とチーズ盛り合わせ、日本チーズ協会監修の「4種のチーズフォンデュ」(以上980円)など。
ドリンクは、グラスワイン、ハイボール、イタリアンビール(以上500円)、ボトルワイン(1,950円~)など、輸入会社の強みを生かしリーズナブルに提供する。ジムの会員やスポーツをしている人たちも気兼ねなく食べられるよう、ヘルシーなメニュー構成にもこだわっている。
渡さんは「ゆるい雰囲気なので、お一人で来る女性も多い。誰でも気軽に来て元気になってもらえる店にしたい」と話す。盛さんは「これまでは企業や飲食店に食材を卸すだけだったが、店を出したことにより、例えば『このオリーブを育てているシチリアのおばちゃんはこんな人でね…』など、生産者の思いを直接お客さまに伝えておいしいと喜んでもらえることが何よりもうれしい。地域の人に喜ばれ、コミュニティーの場として地域貢献できる店を目指していく」と笑顔で話す。
今後はイタリアンだけでなく、和食メニューや珍しい銘柄の日本酒などにも力を入れていく予定。
営業時間は18時~24時。土曜・日曜定休。チャージ200円。