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「民間図書館」を運営する船橋のNPO、支援呼び掛ける-運営難で

市民と商店街の架け橋として民間図書館の運営を続ける岡さん(写真中央)

市民と商店街の架け橋として民間図書館の運営を続ける岡さん(写真中央)

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 民間図書館を運営するNPO法人「情報ステーション」(船橋市本町1、TEL047-419-4377)が運営難に陥り、現在、支援者を募集している。

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 同NPOは、市民から読まなくなった本の寄付を受け、民間図書館として希望者に貸し出している。図書館は現在、8カ所(ふなばし駅前図書館、柏井町のおいしい図書館、船橋北口図書館、袖ヶ浦団地図書館、ちばぎんざ図書館、福知山ほっこり図書館、SAZANのちいさな図書館、ビビットみんなの図書館)にあり、その多くは、商店街の一角や店舗スペースを間借りしてコミュニティースペースという形で展開。商店街の空きテナント対策やにぎわいの創生のために活用されている。1カ月間で延べ1000~2000人が利用するという。

 代表の岡直樹さん(28)は「図書館は近隣の方の憩いのスペース。人が集い、会話を交わし、ボランティアをしたりすることでコミュニティーが育つ」と民間図書館の存在意義を熱く語る。

 これまで、年間1,000万円の予算で図書館やさまざまなイベントの企画・運営などもこなしてきたが、東日本大震災以降、地震による直接的な被害や広告収入の大幅な減少で昨年度は600万円の赤字に転落した。

 一時は、「このまま図書館を閉めてしまって借金だけ何とか返済していこうか」と諦めかけた岡さん。そんなときに利用者から「岡さんが図書館を開いてくれたおかげで毎日行くところができてよかった。ここができる前は、毎日行く場所がなくてつらかった」と感謝され、「ここは必要な場所。何とか運営を続けなければ」と運営継続を固く心に誓ったという。

 岡さんが民間図書館事業を手掛け始めたのは今から6年前。早稲田大学在学中22歳の時に、「JR船橋から京成船橋への乗り換え客は1日5万人。これらの人が船橋の街をただ通り過ぎていくのはもったいない。街のいいところを知ってもらい、少しでも興味を持ってもらえれば」と、読まなくなった本を寄付してもらい、それを貸し出す際に地域の情報を満載したブックカバーを付けて地域情報を発信する事業を始めた。

 「お金がなかったから寄付で本を調達、スタッフもボランティアで運営していくモデルになった」と事業開始当初を振り返る。「まちづくりの基本は街に対して誇りと愛着を持つこと。街づくりの主役はそこに住む人、風土や歴史を地域資源として生かしながら『文化と経済の持続的発展』を目指す」という岡さんの活動は徐々にマスコミからも注目されるようになり、その意思に共感した個人店の店主や商店街から図書館の運営を委託されるようになった。

 しかし、規模が広がればその分管理費などもかさむ。補助を受けて出店している図書館でも家賃の支払いが発生する。昨年の震災発生を受けて、その支払いを支えていた広告収入が10分の1にまで激減したという。

 現在、利用者として登録をしているのは延べ6600人。運営に必要な資金は、一時は広告料や図書館運営の委託料で賄えるようになってきたが、図書館活動を続けていくかどうかの瀬戸際に立たされているという。「一人でも多くの方に私たちの活動を知っていただき、共感した方からの広告や寄付などの支援をお願いしたい」と岡さん。「いくらでもいいので活動の支援をお願いします」とも。

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