新型コロナウイルス感染症で大きな経済被害を受けている飲食店向けに4月12日、市民主導による経営支援策として「勝手に応援プロジェクト」が立ち上がった。
同プロジェクトを船橋市内で呼び掛けているのは、市場カフェ(船橋市市場1)経営者、山崎健太朗さん。経営者仲間からの情報を知り、その仕組みに共感、飲食店経営者の仲間にサイト登録を促している。
プロジェクトは、新型コロナウイルス感染症で営業自粛を余儀なくされている都内飲食店や飲食店利用者の要望を受け、食イベントのプラットフォーマー事業を営む「キッチハイク」代表の山本雅也さんが、同社アプリ「キッチハイク」内で立ち上げたもの。
山本さんは「飲食店側から『助けてください』って言いにくいものなのではないか、こんな時期に『食べに来てくださいって不謹慎なのではないか』、せっかく来てもらっても『万が一感染させてしまっては申し訳が立たない』などと考えて事態が好転するのをただ待つだけでは大変」と、サービス開始に至った経緯を話す。
「キッチハイクは食のコミュニティー。食べる人の集まりなので、『食べる人』代表。僕たちにできるのは未来のお客さんをつくること」とも。今回の事業については利用料金なども取らず展開する。
「キッチハイク」プラットフォームを使って「食べる人(お客さん)」が応援したい店の飲食チケットを購入すると、毎月5日と20日に飲食店にチケット代金が振り込まれる。
「今すぐには行けないけれど、落ち着いたら必ず行くよ」という将来の約束で、営業自粛で現金収入を得にくい飲食店の経営を支援する仕組み。
支援方法は、「飲食店」もしくは、「飲食店を応援したい人(食べる側の人)」が管理画面から飲食店を登録。店が検索可能になると、現在店を応援している(実際にチケットを購入した)人数、フォローしている(常に動向をチェックしている)人数などが表示される。
店舗の場所や最寄り駅、こだわりの部分やメニューの写真など詳細情報も掲載可能。チケットは、8月31日までの期間で好きなタイミングに利用できる。複数枚まとめて使用することもできる。
「食べる側の人」が登録する場合は、まず支援したい店舗に了解をもらい「キッチハイク」サイトの申込フォームへ入力。運営本部から店舗へ連絡が入り、チケットの利用に関する注意事項などを共有し支援開始になる。
店舗側は入金先の口座などを登録、SNSや自社ホームページ、チラシやショップカードなど顧客に「支援サイト」を紹介。店舗の支援サイト情報を見た固定ファンや来店を計画していたファンがチケットの購入を行う流れになる。
船橋市内でも山崎さんの呼び掛けに応じてすでに複数店舗で支援サイトの登録準備を始めている。船橋市内の飲食店登録が始まると順次サイト内でも船橋エリアの検索が行えるようになる。