JR船橋駅近くの路地裏にピザ店「Pizzeria Bar Trico(ピッツェリアバー・トリコ)」(船橋市本町1、TEL 047-401-5755)がオープンして1カ月がたった。
店舗面積は約17坪。店内には大きな石窯を据え、コンクリート打ちっぱなしのような質感の壁面に黒のアイアンでアクセントを加えた内装に仕上げた。
店主の白鳥賢さんは8年前まで、習志野市内にある家業の製粉工場で工場長として勤務。納品先から粉のブレンドなどの要望が入ると、客先の厨房に入り作業工程を見学。店の特徴に合わせ産地や各種の粉を配合しオリジナルの粉を提供してきたという。
白鳥さんの顧客の中で、特にピザ職人が粉に高い関心を示し、新しい提案に耳を傾けてくれることが多かったことから「ピザは面白そうだ」と感じ、8年前に居抜きでイタリアンの開業を決めた。開業に当たりイタリアで修業してきたピザ職人をスカウトし、厨房で一緒に作業しながら一から料理を覚えてきたという。
「当時は、俺のイタリアン、イタリアンバルUOKINなどの大衆イタリアン全盛期。一番の激戦区だと思う『新橋』で勝ち残れたら千葉でもやっていける力がつくのでは」と考え、新橋での開業を選んだ。1号店はたちまち繁盛店となり、5年前には錦糸町に2店舗目をオープンした。
津田沼をホームタウンに育った白鳥さんは、津田沼駅か船橋駅周辺での開店を目指し店舗物件を探す中で、この場所に出合った。「駅前よりも路地裏のこういう場所に常連さんが気軽に集まってくる店を作りたかった」と白鳥さん。
看板メニュー「マルゲリータ」(990円)は、乳牛のモッツアレラチーズと水牛のモッツアレラチーズを独自配合で使っているという。そのほか、「マリナーラ」(790円)、「ロマーナ」(1,090円)など10種類のピザを用意。
「ベーコンとキノコのペペロンチーノ」(1,090円)、「小柱とズッキーニのマッキアート」(1,290円)など自家製麺のパスタに加え、「極黒牛肩芯ロースのロースト」(1,790円)、「ハンガリー産鶏ムネ肉のベリーソース」(1,590円)、「フィレンツェ風Tボーンステーキ(骨付き400グラム)」(3,690円)などのメイン料理も。
「自家製ピクルス」「大人のポテトサラダ」(以上490円)、「ムール貝の白ワイン蒸し黒胡椒風味」(890円)などのサイドメニューも20種以上、「ジェラート」(390円)などのデザートメニューも用意。ビールやワイン、ウイスキー、カクテルなどのドリンクメニューも幅広くそろえる。
白鳥さんは「時間はかかっても地元の人たちに長く愛される店として定着していきたい。作業着やスーツでも、ジャケットを着て気取らなくても一人でフラッと立ち寄れる店を目指している」と抱負を話す。
営業時間は17時~23時。月曜定休。