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船橋の農家が破棄野菜を使った漬物製造開始 生産者が破棄野菜減らしに挑戦

「まごめマルシェ」で自家製漬物を初お披露目

「まごめマルシェ」で自家製漬物を初お披露目

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 300年以上前から続く重兵衛農園(船橋市高根町)が1月21日、誠建クリエート(馬込西2)前で開催された「まごめマルシェ」に出店し、同農園の破棄野菜で作ったキムチ、高菜や野沢菜の漬物、割り干し大根などの乾燥野菜を初めて販売した

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 同農園は毎年春に船橋のブランド野菜「船橋ニンジン」の、中でもベータカロテンの含有量が多く糖度が高い「ベーターキャロット」を中心に季節の野菜を栽培している。7年ほど前から乾腐病などの被害が続き、園主の仲村学さんは「昨年の被害は壊滅的で、毎日1トンの破棄が出てしまった」と話す。

 仲村さんは自ら「破棄野菜救出プロジェクト」と称し、破棄せざるを得ないニンジンを飲食店やマルシェ関係者などの協力を得て生かすことができている。「正規品以外は破棄が当たり前のような現状は、生産者側からも考え直さなければと思うようになった」と振り返る。

 「破棄野菜は病気や天災だけでなく、さまざまな理由で生まれる」と仲村さん。出荷できない野菜が出た場合、それを自分たちで漬物や干し野菜に加工して生まれ変わらせようと決め行動に移したという。

 漬物の作り方も家族や知人に相談し、埼玉の漬物店に見学に行ったり、本を読んだり、ユーチューブ動画を見たりと試行錯誤を繰り返した。

 美帆さんは「手間はかかるが、うちの畑で破棄野菜を出さないようにリメークし、付加価値を付け、最後まで使い切るようにしていきたい。大量生産はできないが少しずつ種類を増やしていきたい。今後はピクルスや他の農園とのコラボ商品も考えている」と夢を膨らませる。

 重兵衛農園の漬物・乾物は「すみっこマルシェ8108」(鎌ケ谷市中沢、TEL 047-401-9494)で近日、販売予定。

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