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船橋の農家がイチゴ栽培に転身 「ななちゃんのいちご畑」が初出荷

イチゴの手入れをする齊藤さん

イチゴの手入れをする齊藤さん

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 100年以上前から続く農家が今期、農園名を「ななちゃんのいちご畑」(船橋市三咲、TEL 090-1860-4390)と改め、現在、同園で初めてとなるイチゴの出荷時期を迎えている。

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 農家の4代目である齊藤啓行さんは16年前に就農。これまでは両親と共にダイコン、ニンジンなどの露地栽培を行ってきたが、2021年春からイチゴ栽培中心に切り替えたという。

 「高齢になり農業が大変になってきている両親を見て、自分たち夫婦が年をとっても続けられるよう、体に負担の少ない農業を模索していた。父には反対されたが妻は『私も頑張る』と応援してくれている」と話す。

 農園名「ななちゃんのいちご畑」は妻・奈菜さんの名前から。「齊藤姓はこのあたりに多いこともあり、親しみやすい名前にしたかった」と啓行さん。奈菜さんは「最初は心配だったが、夫は始めたらまっしぐらでここまできた」と振り返る。

 農業経験はあるものの、イチゴ栽培は初めての齊藤さん。「太田いちご園」(市川市国府台)をはじめ、高校時代の同級生でイチゴ栽培に切り換えた農家、若手農家の集まり「船橋4Hクラブ」(船橋市農業青少年クラブ)の仲間、「農業センター」(金堀町)などにも教えてもらったという。齊藤さんは「皆さんに背中を押してもらった」と話す。

 3連棟のビニールハウス(約300坪)を使い、「よつぼし」「かおり野」「紅ほっぺ」「やよいひめ」の4種類を栽培している。極力化学農薬は使わず、害虫を食べる天敵、微生物や天然成分の農薬を使う。

 プランターは約110センチの高さに設置した高設栽培。「今は朝5時頃からヘッドライトをつけて苗を手入れしている。初めは不安だったが、人と人のつながりに助けられてきた。失敗もあり夢でうなされることもあるが、全部自分で決めてやってきたので毎日が楽しい。食べた人の『おいしい』の一言が何よりうれしい」と目を細める。

 同農園横の直売所では、その日に収穫したイチゴを1パック750円(300グラム)で販売。営業時間は10時~15時(商品が無くなり次第閉店)。月曜定休。

 同園ホームページで2月初旬からイチゴのネット販売開始を目指し、準備を進めている。

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