船橋市南部、南本町小学校近くの無邊山上行寺（じょうぎょうじ）船橋別院（船橋市栄町1、TEL 047-433-0296）で8月25日、「お寺de縁日」が開催され、200人以上の来場者でにぎわった。

副住職によるお話し会＝上行寺船橋別院で初の「お寺de縁日」

　同院は千葉県大多喜町に本院を構え、1990（平成2）年に現住職が船橋市栄町に別院を建立。檀信徒がいない人たちに向けて、仏事などを行っている。

　過去に市内のカフェなどでさまざまなイベントを開いてきたこともあったが、縁日イベントは初の開催。副住職の遠山玄秀（げんしゅう）さんは「社会のつながりが小さくなっている中で、『寺で何ができるか？』を考えた時に、地域の人が集まる場所を作りたかった」と思いを話す。

　約150坪の境内に屋外テントを張り、縁日ブースが出店。唐揚げ販売や「スーパーボールすくい」などを行った。屋内では「お菓子すくい」「BOXくじ」を行い、焼き菓子なども販売した。

　「お話会」では遠山さん自ら絵本を読み聞かせ、多くの子どもたちが真剣な表情で耳を傾けた。屋内には飲食スペースや縁側もあり、幼児連れも多く見られた。

　「開催に当たり近隣小学校にチラシを配ったり、町会の掲示板に貼り出したり、SNSで発信したりした。こんなにたくさんの人が来てくれてうれしい」と遠山さん。来場した年配女性は「コロナでこういう集まりがなくなってしまい寂しかった。子どもたちの笑顔が見られて良かった」と笑顔を見せた。

　同院は地域の人たちが自由に出入りできるようカフェスペースや交流の場なども併設する。「お寺ヨーガ」「ベビーマッサージ」などのイベントも定期的に開いており、今後は終活イベントなども予定している。