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薬園台に「シン・猫の森ハウス」 移転から半年、保護猫との出合いの場提供

施設外観。自販機の売り上げの一部は寄付される

施設外観。自販機の売り上げの一部は寄付される

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 NPO法人「猫の森」が運営する保護猫施設「猫の森」が習志野台から薬円台に移転し、新施設「シン・猫の森ハウス」(船橋市薬円台3)として新たに始動して10月1日で半年がたった。

代表の北村由紀子さん

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 「シニア猫や病気療養中の猫のほか、どんな境遇の猫でも暖かく穏やかに過ごせる環境を整えた新しい施設を作りたい」という思いから、クラウドファンディングで支援を募り、3月に新施設が完成した。

 代表の北村由紀子さんは「月に一度、『島忠ホームズ幕張店』(千葉市)で譲渡会を開いているが、高齢な猫や心臓病やてんかん持ちの猫は移動が負担になるので連れて行けない。それなら、開放して会いに来てもらおうと考えた」と話す。「保護猫との出合いを求める方だけでなく、支援者の方にも、普段、保護猫がどのような環境でどんな風に過ごしているのかを知ってもらいたいと思った」とも。

 同施設では現在、老猫や病気を抱えた猫など約80匹が暮らしており、子猫や人に慣れていない猫約80匹は、預かりボランティアの元で生活している。北村さん自身も、スタッフやボランティアと共に365日、猫のケアに当たっている。

 知人の工務店に依頼し、猫の過ごしやすさを第一に考えて完全注文で建てた同施設。1階にはシャンプー・トリミングルーム、待機ルーム、倉庫を配置。2階は猫の居室と、食事や薬の準備を行う作業部屋で構成する。

 北村さんは「シャンプールームは保護してすぐにシャンプーできるよう勝手口を付け、ケージも洗えるようにしている。作業部屋も効率よく作業できるよう、広さや棚の配置などを工夫した」と話す。

 猫の居室は、静かな環境が必要なシニア・療養中の猫、比較的若く元気な猫、猫エイズキャリアのシニア猫、若年猫用の4部屋に分けている。北村さんは「保護される猫のほとんどは多頭飼育崩壊によるもの。ペットに対する正しい知識を、若い世代の人にも伝えたい」と話す。

 今後は「ちば愛犬動物フラワー学園」(千葉市)のキャットプロコースの学生受け入れを予定しており、北村さんは「保護される猫を減らす活動とともに、猫カフェやサロン以外の、猫に関する新たな仕事をつくるチャレンジもしていきたい」と意欲を見せる。

 見学は予約制で、火曜・金曜・土曜・日曜・祝日に実施。料金は1人1,222円(ワンドリンク付き)。

 開放時間は、14時~15時、15時15分~16時15分の2枠制で、各回4人までの定員制。1組1時間限定で、猫との触れ合いが可能。駐車場あり。

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