毎年恒例となっている「船橋市鳶職組合若鳶会」による「はしご乗り」と「木遣(きや)り歌」が公官庁の仕事始めとなった1月6日、船橋市役所前で披露された。
出初め式を皮切りに市内各地で新年の訪れとともに実演されている「はしご乗り」と「木遣り歌」。当日は、命綱を使わず約6.4メートルのはしご上であおむけになり大の字になる「背亀(せがめ)」などの難易度の高い技や「八艘(はっそう)」「遠見」など伝統の技の数々を披露した。松戸徹船橋市長や市職員、通りがかりに足を止めた市民らが見守る前で次々と技を成功させ、観客を沸かせた。
「はしご乗り」の後、親鳶会の歌う「木遣り歌」に合わせ重量約10キロという纏(まとい)の振り込みも行われた。最後に、新しい年の訪れと多幸を祈って見物人と一緒に三本締めの手打ちが行われ、お開きとなった。
はしご上でさまざまな技を行う伝統行事「はしご乗り」と「木遣り歌」は1935(昭和10)年以降、船橋市内各所でも正月に船橋鳶職組合若鳶会によって実演・伝承され、披露されるようになったという。1969(昭和44)年に市指定無形民俗文化財に認定されている。
今年のはしご乗りの予定は、市内の老人福祉施設や建設会社、老舗飲食店などで6日に9カ所、7日に7カ所の計16カ所が予定されている。市民への公開は、11日に船橋アリーナで行われる「消防出初め式」を予定。