船橋市の伊藤梨園(船橋市神保町)で8月18日、上海農業委員会の代表団5人を招き、船橋のなしの視察会が行われた。
出荷最盛期真っただ中の「船橋のなし」を体感してもらい、販路の拡大を目指すのが目的。
014年10月、友好都市提携20周年の記念事業で松戸徹船橋市長をはじめとする市の代表団が西安市を訪問し、上海市の西郊国際農産物取引センターで農産物の流通事情を視察。今年4月には同市長らが上海に船橋のなしを売り込みに行き、収穫シーズンの梨のおいしさをアピール。上海の関係者から「船橋のなしを上海でも食べられるようにしたい」という言葉を取り付けた。
5月には、上海市農業委員会一行が船橋市を訪問。船橋市地方卸売市場、梨圃場(ほじょう)、小松菜農家を視察した。この時、同市長は梨の収穫時期にあらためて視察してもらえるよう招待したという。
そうした経緯を経て今回、上海農業委員会の品質安全監査管理処 華国雄(かこくゆう)さんを団長とする代表団5人が船橋市の梨園を中心に各地を視察訪問。試食したメンバーは「こんなにおいしい梨なら中国でも買いたい人はたくさんいる」と感想を述べ、価格や税関などを通過した後の品質など具体的な質問を行っていた。
現在、中国では千葉県の農産物の輸入が許可されていない。同市長は「1~2年度をめどに輸入が許可された時に、良いスタートダッシュが切れるよう準備をしている」と話し、今回の訪問に手応えを感じた様子を見せた。